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J1第6節(4月7日)、都倉のバイシクル弾炸裂。名古屋に3−0と完勝

18・04・11
 北海道コンサドーレ札幌は4月7日にホームの札幌ドームで名古屋グランパスと対戦。札幌が前半、CKからDF進藤が決めて先制、後半もFW都倉のバイシクルシュートで追加点。さらに相手のオウンゴールもあり3−0で完勝。これで札幌は2勝2分け2敗の勝ち点8とし、順位を7位に上げた。

 前節、アウエーで鹿島と対戦し、強豪相手にも全く引けを取らないサッカーで引き分けた札幌。今節も攻撃的な姿勢を貫いて結果につなげていきたいところだ。一方の名古屋は2連敗中で、5戦4得点の絶対的エース、ガブリエルシャビエルをけがで欠く状態で挑む。

 試合はホームの札幌が開始早々からチャンスを作っていく。前半2分、右サイド敵陣深くでMF駒井が相手をかわしてクロスを供給。大外で待ち構えていたMF菅がヘディングシュート。ゴールとはならなかったが勢いを見せる。

 すると前半26分、押し込んだ札幌が右からのCKを獲得。キッカーのDF福森が左足でゴールに向かうボールを蹴り込む。これが中央で競った都倉の頭上ギリギリをすり抜ける難しいタイミングだったが進藤がうまく頭で合わせ、ゴールネットを揺らす。進藤はDFながら今季2得点目と攻撃力をアピールする先制弾となった。

 前半37分も札幌の惜しい攻撃。相手ペナルティーエリア手前でMF三好がボールを奪うとそのままドリブルで相手DFを引き付け横にいた都倉へ絶好のパス。都倉は得意の左足を振り抜くもボールはわずかに枠の外。

 耐える名古屋のチャンスは前半42分。MF和泉がペナルティーエリア手前でくさびを受け、反転からドリブルで持ち込みシュート。これは札幌GKクが落ち着いたセーブで抑えた。

 後半に入っても札幌が勢いを持続する展開となる。後半19分にはカウンターからセンターサークルでボールを受けた都倉が、左足のターンでDFをはがしドリブルで独走。そのままペナルティーエリア内まで侵入しシュートを放つがこれは相手GKにセーブされる。

 後半21分にFWジェイが交代出場すると早速結果につなげる。後半24分、敵陣左サイド深くでボールを受けた菅が走り込んできたジェイへスルーパス。ジェイはペナルティーエリア内でDFを背負った状態で受け、ドリブルから最後はやわらかい高弾道のクロスを上げる。その瞬間、マイナス気味になったボールに反応したのは都倉。高い身体能力でバイシクルシュートに持ち込むとボールはポスト横ギリギリを通るスーパーゴール。都倉の見事な今季初ゴールで札幌が2−0とリードした。

 続く後半28分、札幌にダメ押しの3点目が生まれる。敵陣左サイド深い位置で菅がクロスを入れると名古屋DF櫛引がクリアミスからオウンゴール。試合が決定付けられた。

 終盤に入っても攻撃の手を緩めなかった札幌は、守備でも名古屋の攻撃をシャットアウトし、そのまま3−0でタイムアップ。期待以上の圧勝劇に札幌ドームに集まった17,390人の熱気も最高潮となった。

 次節札幌は4月11日にホームの札幌ドームで11位の湘南ベルマーレ(勝ち点8)と対戦する。
 
 (写真はいずれも4月7日、札幌ドーム、撮影・石井一弘)


 上写真/前半35分、札幌MF駒井(14番)がドリブルで駆け上がるが、ファールで倒されFKを得る。その右に名古屋のMF青木(23番)、右端名古屋MFワシントン(8番)


 上写真/後半6分、中盤で札幌MFチャナティップ(18番)が名古屋MFワシントン(8番)と激しくボールを奪い合う。後方から札幌MF荒野も足を出す。左端名古屋DF宮原(6番)、38番は札幌MF菅


 上写真/後半17分、札幌MF荒野(27番)が名古屋DF宮原(6番)を抑えながら左サイドを駆け上がる。終盤にMF兵藤と交代したが、攻守のバランスを保つ役割を果たした


 上写真/後半19分、札幌FW都倉(9番)が名古屋DF菅原(41番)のタックルをかわしながらシュートするがGKの正面となりゴールならず。この試合都倉は後半24分に今季初得点を決め、チーム1番のシュート8本を放つなど、リーグ戦ホームゲーム初先発の期待に応える大活躍でMVPを獲得した


 上写真/後半23分、名古屋の左CKからの攻撃にFWジョー(右)とジャンプで競りながらクリアする札幌DFキム・ミンテ。他の選手は左から札幌DF進藤(35番)、名古屋MFワシントン(8番)、途中出場のFW玉田(28番)、札幌MF宮澤、GKク・ソンユン(25番)


 上写真/後半24分、札幌FW都倉(9番)が今季初ゴールを決めベンチ脇で控え選手に揉みくちゃにされた後、ゴール裏サポーターに向かって吠える


 上写真/後半38分、札幌左CKからの攻撃でFWジェイ(48番)が折り返し、ゴール前での混戦となりMF宮澤(10番)がシュートするが、直前にオフサイドの笛が鳴った。名古屋DF櫛引(3番)は元札幌、宮澤とは室蘭大谷の先輩後輩の対決となった


 上写真/名古屋を3−0で下しゴール裏サポーターにあいさつする札幌の選手に笑顔があふれた。右からキャプテンMF宮澤、DF福森、サブGK菅野、FW都倉たち


 上写真/前半7分、札幌のMF駒井と名古屋MF青木の接触時に笑顔を見せる名古屋の風間八宏監督、この頃はまだ余裕があった。右札幌のペトロビッチ監督


■北海道コンサドーレ札幌ペトロビッチ監督のコメント
 「非常に難しいゲームでした。なぜならば名古屋は攻撃的なパスサッカーをするチームで、危険にゴールへと迫ってくるチームだからです。どのように戦っていくのかを決断するのは、簡単ではありませんでした。そういった攻撃的なチームに対し、しっかり守りカウンターという選択肢ではありますが、われわれのチームは攻撃的なチームですから、簡単な決断ではありませんでしたが、そうした決断をしました。今日はわれわれは前からプレスを仕掛けましたが、それはリスキーでした。場合によってはそれが外されて、逆の結果になっていたかもしれない。ただし、私自身ここまでの試合を経て、攻撃的な戦いをしても名古屋を上回れるだろうと思い、今日の判断をしました。選手たちは規律を守り、よく戦ってくれたと思います。多くのパワーを使ってくれたと思いますし、非常に良い勝利でした」

―都倉 賢を先発起用した理由は前線の守備を強化するためだったか。
 「ジェイが10日間ほどチームトレーニングができていなかったため、それも一つの要因として先発メンバーを選びました。都倉は前節も良いプレーをしていましたし。水曜日には次の試合も待っていますし、それも踏まえての選手起用をしました」


■名古屋グランパスの風間八宏監督のコメント
 「見てのとおり、良い試合だとは言えません。ボールロストが多く勢いが止まってしまったので、しっかり修正しなければいけません」

―ガブリエル シャビエル不在の影響は?
 「すべての選手がそろっているわけではないですし、もちろん影響はゼロではありません」

編集部 写真はいずれも石井一弘撮影