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J1第24節(8月26日)、札幌ヘイスの2試合連続弾で仙台に勝利

17・08・31
 北海道コンサドーレ札幌は8月26日にホームの札幌厚別公園競技場でベガルタ仙台と対戦。互いに強風の影響もあったか目測を誤る場面やイージーミスがある中、後半に入り先制したのは札幌。MF兵藤からのクロスをFWヘイスが頭で合わせ1点リード。その後は仙台の猛攻を受けるも聖地厚別で札幌が逃げ切りの白星をあげた。
 
 今節唯一のデーゲームとなった札幌と仙台の一戦。札幌は直近4試合で勝ち星がなく、試合前の順位では15位。この一戦の結果によっては降格圏まで順位を落とす可能性もあり、2連勝中と勢いにのる仙台を迎えた厚別には約1万人が集まった。

 試合は風速7メートルを観測する、ホーム厚別特有の風を受けキックオフ。札幌は地の利を生かし、前半は風上を選択。積極的に攻める場面が目立つ展開となる。札幌最初の決定機は前半9分、DF福森が蹴ったFKのこぼれ球からの流れで、最終的にはFW都倉がペナルティーエリア内で左足シュートを放つがこれは枠を捉えられず。

 前半20分には、右サイド敵陣深くをMF早坂が都倉とのワンツーで崩し、ペナルティーエリア右まで侵入し左足シュート。相手DFに当たったボールはGKを越えてゴールに向かうもライン際ギリギリで仙台DF大岩にクリアされ得点とはならず。

 さらに札幌の決定機は続き、前半24分、右サイド敵陣深くをMFチャナティップがドリブルでDF2人を交わし中央へクロスを供給。ニアサイドに飛び込んで来た都倉が頭で合わすも、これはポストに嫌われてゴールにはならず。後一歩の惜しいチャンスは作ったものの結局スコアレスで試合を折り返す。

 後半、札幌が風下となり、相手に流れが行くかと思われた後半8分、札幌に待望の先制点が生まれる。敵陣中央でボールを持っていた福森が左サイドの兵藤へパス。兵藤はペナルティーエリア手前の左サイドからアーリー気味の正確なクロスボールを送る。これにDFの背後からタイミング良く前に入ったヘイスがうまく頭で合わせる。仙台GKシュミット・ダニエルが右手一本で触るもボールの勢いに押されそのままゴールイン。1−0と札幌がリードする。

 ここから仙台の反撃は後半20分、GKシュミットダニエルがロングフィードを札幌DFラインの裏へ入れる。札幌GKクが対応するも強風にのったボールにクが目測を誤り頭上を越えてしまう。仙台FW石原がこの機を逃さずペナルティーエリア右からシュートを打つも大きく枠外。

 同点を狙う仙台は後半30分にチームトップの得点をあげているFWクリスランを投入。仙台が猛攻を仕掛けると、試合はヒートアップ。途中プレーが一時中断する程の激しいぶつかり合いもあり、アディショナルタイムは4分間。しかし、気持ちは熱く、頭は冷静だった札幌が最後まで仙台の攻撃をシャットアウト。虎の子の1点を守り切るウノゼロ勝利に聖地厚別が大いに沸いた。

 これで札幌は勝ち点3を積み上げ23とし、順位も14位に浮上。残留争いの甲府、大宮、広島がそろって引き分けのため、勝ち点を引き離すことに成功した。

 次節札幌は9月9日にホームの札幌ドームで6位のジュビロ磐田(勝ち点42)と対戦する。

 (写真はいずれも8月26日、札幌厚別公園競技場、撮影・石井一弘)


 上写真/前半6分、札幌FWヘイス(11番)が仙台DF平岡と競ってボールを奪いキープする。右仙台DF蜂須賀(4番)、左端札幌FW都倉(9番)


 上写真/前半11分、札幌MF石川が相手と競って倒されながら出したパスをつないで、MF兵藤(6番)が前線にあがる。兵藤はこの試合、攻守に奮闘し“勝利賞”を獲得した


 上写真/前半28分、札幌MFチャナティップ(18番)が仙台MF富田と激しく競り合う。左端DF蜂須賀(4番)、その右札幌DF福森(24番)、右端MF野津田(16番)


 上写真/後半8分、札幌FWヘイス(11番)がMF兵藤(左端の6番)の左から出したクロスにヘッドで合わせて先制ゴールを決める。兵藤はゴールを確認してすでににっこりしている。仙台DF平岡(13番)、ヘイスの左、DF大岩


 上写真/後半8分、先制ゴールを決めた札幌FWヘイス(11番)がハートマークを手で作って喜ぶ、FW都倉(9番)も笑顔を見せる、奥はDF福森


 上写真/後半13分、シーズン途中に仙台から移籍した札幌MF石川(32番)が古巣相手に先発、MFチャナティップからのパスを受けて左サイドを駆け上がりシュートしたが、惜しくもサイドネット。低い体勢でつめるのはGKシュミット・ダニエル(1番)


 上写真/後半38分、仙台のロングボールからの猛攻をはね返す札幌DF福森(24番)、右にMF早坂(26番)、荒野(27番)、DF河合(4番)、GKク・ソンユン(25番)。ゴール裏サポーターも熱く後押し


 上写真/後半39分、ピンチをしのぎ切りFW都倉(9番)、DF河合(4番)が「もう少しだ、守り切るぞ!!」とばかり檄を飛ばす。左からGKク・ソンユン(25番)MF荒野(27番)、DF福森(24番)、右端DF進藤(35番)


 上写真/前半15分、タッチライン沿いの攻防で自チームのスローインを主張し合う札幌の四方田修平監督(右)と仙台の渡邊晋監督

※北海道コンサドーレ札幌の四方田修平監督のコメントは、本サイト左にある「コンサドーレ公式ホームページ」バナーから、「エンタメ」ページの「試合レポート」でご覧いただけます。

■ベガルタ仙台の渡邉晋監督のコメント
 「2つ勝ってきた中で、いろいろな勢いを持ってこの地に乗り込んできたはずなのですが、結果的に勝点1すら取れず、ただただ力不足を感じています。どれくらいこのゲームが大事だったか、そういう認識がもしかしたら甘かったのかもしれませんし、非常にもったいないゲームをしてしまったという思いがあります。3日間準備をして、ルヴァンカップがあるので、なんとかそこでパワーを持って戦い抜けるように、選手を鼓舞していきたいと思います」
編集部 写真はいずれも石井一弘撮影