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「忙中閑・なし」FWジェイを追って

17・07・22
 上写真/テストマッチの後、ヘイス、マセードやブルーノ・クアドロスコーチらと懇談するジェイ(白いゼッケン)。写真はいずれも7月15日、白い恋人サッカー場、Photo=jun


―1トップが良いかな―

 北海道コンサドーレ札幌は後半戦に入って、初めてイングランド出身選手を補強した。7月1日に加入決定のニュースが流れ、Jリーグのジュビロ磐田でプレーしたこともあるジェイ・ボスロイド(35)。さらにタイからのチャナティップ・ソングラシン(23)もそろって14日から17日までの連休にかけて、札幌市西区宮の沢の「白い恋人サッカー場」で練習マッチなどに登場。連日、サポーターやファンが詰めかけていた。

 ジェイは190cm89kgの巨漢で、紅白戦ではトップチームのFWで登場、ヘイス―都倉賢と攻撃の3トップを組んでいた。これは監督、コーチ陣の注文か、右ウィングの位置に浮いているプレーが目立った。しかし、トップスピードでゴール前へ走り込み、左サイドからの菅大輝のクロスボールにぴったり合わせてゴール、フィニッシャーの鋭さも見せた。2016年J1磐田で22試合に出て14得点の片りんを披露した。

 試合後ヘイス、マセードと通訳を交えて懇談、そこへブルーノ・クアドロスコーチも参加、派手なジェスチャーで「心意気」を見せていた。観客席にも身振り手振りで「真剣み」が伝わってきた。この後、選手通路に詰めかけたサポーターのサインに応じていたが、近寄って写真を撮るために「ヒア」と声をかけると顔を上げてカメラを見詰めてくれた。ちょっと見はドイツ人風で「ダンケシェーン」と言ったら笑っていた。

 Jリーグへのイングランド代表歴がある選手の加入は2人目で、1人目は名古屋グランパスエイトのリネカー(1993−94年)。ジェイのプレースタイルを見ていると、一匹狼で独自の間合いを持っている。これを2人のFWと組み合わせるのは至難の技。1トップ2シャドーが、現時点ではベスト。GKク・ソンユンからのロングボールを考えると、今まで通り都倉でいいと思う。ジェイには、おとり役でDFを引き連れて中央を空けてみるのも面白い。会社幹部は、「26日のルヴァン杯(セレッソ大阪=アウエー)からでも可能」と見ているが、顔見世程度か。


 上:左側写真/撮影の問いかけに笑顔で対応するジェイ
 上:右側写真/サポーターの要望に応えサインをするジェイ


―チャナティップに期待―

 ひと足先に7月9日にJ2FC町田ゼルビアとの練習マッチ(1−1)で得点したタイからのチャナティップ(既報)は、158cm、56kgと小柄だが、がっしりした体格。「タイのメッシ」とのふれこみで、キープ力はあるがJ1で通用するか。未知数でないのは、周りを見ての判断力で、彼の目に入る瞬時の動きをアピールできる仲間が欲しい。MFのポジションを見せてもらったが、FW内村圭宏とは「合っている」感じがする。

 7月19日のコンサドニュースによると20日から23日までタイで行われる「バンコク インタナーショナル フットボール インビテーション 2017」に出場することになった。遠征メンバーが発表されたが、MFチャナティップはもちろんのこと、FWは内村、菅、金園英学、MFキム・ミンテ、前寛之、早坂良太、DF田中雄大、上原慎也、進藤亮佑、濱大耀、GK金山隼樹、杉山哲とU−18の池田蓮、船戸一輝、中村桐耶の16人。試合は22日、SCGムアントン・ユナイテッドFCと対戦する。


―広島監督にヤン・ヨンソン氏―

 サンフレッチェ広島は7月11日、森保一監督の解任に伴う監督選任を急いでいたが、スウェーデン出身のヤン・ヨンソン氏(57)の就任を発表した。ヤン監督は、1978−92年まで地元のハルムスタッズでプレー、93年に広島に選手として移籍した。その後95−96年にJFLヴィッセル神戸に移りコーチ兼任でプレーしていた。また、98年からスウェーデンやノルウェーで指導歴を積んで、UEFA最上級ライセンスを取得した。18日からチームに合流、26日のルヴァン杯FC東京戦から指揮をとる。これまでの横内昭展監督代行はヘッドコーチとして残る予定。

池田淳 photo・jun