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J1第15節(6月17日)、敵地で鹿島に完敗。力の差を見せつけられる

17・06・20
 6月17日、北海道コンサドーレ札幌はアウエーの県立カシマサッカースタジアムで鹿島アントラーズと対戦したJ1第15節。札幌は立ち上がりすぐに先制点を奪われると、さらに2点を失い前半で試合の大勢を決められる。後半、札幌はチャンスを作るも、鹿島の堅い守りの前にノーゴールでタイムアップ。力の差そのままに0−3で敗れた札幌はリーグ戦5連敗となった。

 連敗の流れを断ち切るべく、リーグ中断期間を利用しトレーニングを積んできた札幌。気合十分にアウエーの地に乗り込んだが、開始早々、王者鹿島に出鼻をくじかれる。

 前半2分、札幌の左サイドでボールを回され、鹿島DF西からペナルティーエリア内に走り込んだMFにスルーパスが通る。中村はうまいキープでタメを作り、札幌DFが密集した隙にフワリと柔らかいクロスを送る。これを逆サイドでフリーとなったDF山本が頭で楽に押し込む、手も足も出ない先制ゴール。

 札幌は立て直したいところだったが前半15分、またしても鹿島西からのスルーパスで札幌の左サイドを突破される。ボールを受けた中村が切り返しから今度は左足でゴール正面にやさしいクロス。タイミングを計って入ってきた鹿島FWペドロ・ジュニオールにフリーで流し込まれ、1失点目のリプレーを見るような追加点。

 時折札幌もFWジュリーニョの突破やDF福森のセットプレーから高さを生かしチャンスを作るものの、ゴールには至らない。すると前半30分、札幌のコーナーキックから鹿島がカウンターアタック開始。鹿島MFレアンドロが快足を飛ばし一気にドリブルで持ち上がりスルーパス。抜け出たペドロ・ジュニオールはうまいタッチで角度をつけDFの背後に入り、札幌GKク・ソンユンとの1対1を作る。最後はスピードに乗ったままゴール右に流し込み、3点ビハインドで前半を終えた。

 後半、攻めるしかない札幌はMF早坂に代えて、FW菅を投入。前線からの圧力を高めて鹿島ゴールへ迫った。後半2分には右サイドを突破したMFマセードが中央へ鋭いセンタリングを送ると、飛び出してきた鹿島GK曽ヶ端の手をかすめる。FW都倉がフリーとなっていたが、体に当たったボールは枠を外れて転がった。

 さらに後半25分にはジュリーニョがペナルティーエリア外の中央から得意の左足でミドルシュート。これはGK曽ヶ端に横っ飛びでセーブされるが、こぼれ球を途中から出場していたFW金園が角度のないところから右足を振り抜くも、またしてもGK曽ヶ端に阻まれる。

 残り10分で、札幌はDF河合に代えてMF小野を投入。前線の枚数を増やし、ゴールを目指したが、最後まで鹿島の牙城を崩すことが出来ずに0−3で試合終了。これで札幌は3勝3分け9敗の勝ち点12で、順位は15位変わらずとなっている。しかし、気が付けば降格圏の16位大宮アルディージャ(勝ち点11)、17位サンフレッチェ広島(勝ち点10)、18位アルビレックス新潟(勝ち点8)の足音が聞こえ始めた。

 次戦札幌は6月21日、札幌厚別公園競技場で天皇杯2回戦のいわきFC戦を挟み、6月25日にアウエーの日立柏サッカー場でリーグ首位の柏レイソルに挑む。

 (写真はいずれも6月17日、県立カシマサッカースタジアム、撮影・石井一弘)


 上写真/前半2分、鹿島DF山本(16番)に先制点を決められる。札幌の選手は右からMF荒野(27番)、MFマセード(23番)、宮澤(10番)、左端鹿島FWペドロ・ジュニオール(7番)


 上写真/前半15分、2点目のゴールを決めた鹿島FWペドロ・ジュニオール(右から3人目の7番)のところに集まり笑顔を見せるゴールの起点となった元札幌のDF西(22番)、アシストしたMF中村(13番)、三竿(20番)、札幌の選手MF早坂(26番)、DF福森(24番)、手前はFW都倉


 上写真/前半19分、札幌FW都倉(9番)が、左からFWジュリーニョが入れたクロスに合わせたが外れて天を仰ぐ。ネットの向こうで鹿島GK曽ヶ端(21番)、DF昌子(3番)がニンマリ


 上写真/前半25分、マッチアップする札幌MF荒野(27番)と元札幌の鹿島DF西(22番)。2人は共にコンサドーレのユース出身。西には先制点と2点目の起点となり、流石の技術を見せつけた


 上写真/前半30分、ペドロ・ジュニオール(7番)が札幌DFキム・ミンテ(20番)をかわして独走しゴールをきめる。札幌GKク・ソンユン(25番)、右MF荒野(27番)

 上写真/前半追加タイム2分、札幌FW都倉がゴール前に迫るも、鹿島DF昌子(3番)に完全にブロックされる、日本代表の力を見せつけられた。左MF三竿(20番)


 上写真/後半39分、札幌FW金園(右端の22番)のシュートは惜しくもゴールポスト左に外れて得点ならず。その左MF兵藤(6番)、左鹿島のDF昌子(3番)


 上写真/鹿島に0−3と敗れ、遠来の札幌サポーターにあいさつする札幌の選手たち、左端MFマセード、その右キャプテンMF宮澤


 上:左側写真/後半追加タイム2分、懸命に選手を鼓舞する札幌の四方田修平監督、後方に鹿島の大岩剛監督
 上:右側写真/前半30分、3点目の得点に拍手して笑顔の鹿島の大岩剛監督、余裕しゃくしゃくだ

※北海道コンサドーレ札幌の四方田修平監督のコメントは、本サイト左にある「コンサドーレ公式ホームページ」バナーから、「エンタメ」ページの「試合レポート」でご覧いただけます。

■鹿島アントラーズの大岩剛監督のコメント
 「ホームということでたくさんのサポーターの皆さんが素晴らしい雰囲気を作ってくれた中で、特に前半は、効率よく3得点できたところは評価していますが、あとの90分通してということになると、なかなか試合をコントロールはできていなかったんじゃないかな、と感じています。ただ、選手は前半からアグレッシブにやっていましたし、攻守の切り替えも全員が連動してやることができていたと思いますので、そういうところは評価していいんじゃないかと感じています。
 あと、3−0で終われたということに関して言うと、前節は後半に1失点してしまいまして、今日もそんなに良い後半じゃなかったんですけども、クリーンシートで終われたことは今後の選手の自信になる。僕自身も少し自信をもらえる試合だったんじゃないかと感じています」

編集部 写真はいずれも石井一弘撮影