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ルヴァンカップ第7節、札幌が柏との接戦を制しプレーオフ進出を決める

17・06・03
 5月31日、北海道コンサドーレ札幌はホームの札幌厚別公園競技場で柏レイソルと戦ったJリーグYBCルヴァンカップ グループステージ第7節。札幌は前半にDF福森が鮮やかなミドルシュートで先制ゴール。後半にはMFマセードが決めて2点リード。その後、1点を返されるも2−1で逃げ切りの勝利。プレーオフステージ進出を決めた。

 Aグループ4位の札幌が、同グループ6位の柏と対戦。札幌はプレーオフ進出には勝利が絶対条件の一戦。対する柏はグループステージ敗退が決まっているとは言え、現在J1リーグでは7連勝で首位と好調なチームだけに、見どころのある展開が予想された。

 試合は開始直後から柏がリーグ戦の勢いそのままに力を見せる。前半6分、柏FWディエゴオリヴェイラが鋭いプレスから札幌最終ラインのボールを奪う。そのままドリブルでペナルティーエリア内に侵入しシュートを放つがこれはボール1個分枠の外。

 札幌の攻撃は前半19分、FW都倉が相手ペナルティーアーク辺りでボールを受けると横にいたMF小野にボールを預けてリターンを狙った形でペナルティーエリア内に走り込む。柏DFが1度はカットするもセカンドボールを小野がワンタッチで再び都倉へ入れる。このパスが柏GK桐畑との1対1を演出するも都倉の右足シュートはミートせず枠外へ。

 前半24分にも札幌は惜しいチャンスを迎える。右サイドのマセードにボールが入り、カットインから前線の都倉へくさびのパス。これを都倉はフリーで走り込んでいたMF荒野へワンタッチの絶妙なポストプレー。荒野はドリブルでペナルティーエリア内まで進み相手ゴールキーパーと1対1。右足で思い切り振り抜くも柏GK桐畑にはじかれ、またも決定機を逃す。

 札幌待望の先制点は前半38分。相手陣内右サイドでマセードがボールを受けるとMF宮澤、福森とつなぎボールはペナルティーアーク辺りへ。受けた福森は得意の左足で狙い澄ましたカーブのかかったミドルシュート。福森らしい見事なキックでネットを揺らし、1点リードで後半へ。

 追加点の欲しい札幌は後半12分、MF早坂が相手陣内左でボールを奪うとそこから横の小野にボールを預ける。小野はヒールパスでワンツーを決めペナルティーエリア内で受けた早坂はグラウンダーのクロスを供給。ボールは大外まで流れ最後は走り込んで来たマセードが押し込み2−0。マセードは来日2年目での嬉しい初ゴールとなった。

 簡単には引き下がらない柏は後半28分、相手陣内右サイドから高いクロスを放り込む。これを柏FWハモンロペスがゴールラインぎりぎりの所で折り返すとボールはペナルティーエリア手前の柏MF栗澤へ戻る。ここからワンタッチのパス交換で栗澤から途中出場の柏FWクリスティアーノ、最後はペナルティーエリア手前の柏DF宮本へ落とす。宮本が強烈なミドルシュートを放つとボールはゴール右に突き刺さり1点差。

 その後柏が攻勢を強め、札幌を自陣に押し込む。アディショナルタイムには柏DF今井のクロスにハモンロペスが頭で合わせるがこれは札幌GKクがなんとかはじき出し同点弾は許さず。結局、残り時間耐えた札幌が2−1で逃げ切りに成功。勝ち点3を積み上げ、敗れた磐田と入れ替わりで3位に浮上。4チームでノックアウトステージ進出を争うプレーオフ出場権を獲得した。

 次の札幌の試合は6月4日、ホームの札幌ドームでヴィッセル神戸とのJ1リーグ戦第14節を行う。

 (写真はいずれも5月31日、札幌厚別公園競技場、撮影・石井一弘)


 上写真/前半38分、札幌DF福森(24番)がMF宮澤のパスを受けて、左足で先制ゴールを決め両手をいっぱいに広げて喜ぶ


 上写真/前半38分、先制弾を決めたDF福森(24番)に飛びついて祝福するMF荒野、左は笑顔で走り寄る早坂(26番)


 上写真/後半12分、札幌MF小野(44番)が左の早坂(26番)に右足で絶妙のヒールパスを出し、マセードの追加点をお膳立てする。柏の選手は左からMF細貝(37番)、DF古賀(26番)


 上写真/後半12分、札幌MFマセードが早坂(26番)のパスを受けて追加点を決め、柏のGK桐畑(1番)を踏まぬようジャンプ。柏の選手はDF橋口(21番)と宮本(31番)


 上写真/後半28分、柏でプロ初出場の17歳DF宮本(31番)にゴールを決められ1点を返される、左MF細貝(37番)、右DF今井(27番)、後方で札幌MFマセード(23番)がうなだれる


 上写真/後半追加タイム3分、柏の左CKからの猛攻でDF橋口(21番)の前でジャンプして懸命にクリアーする札幌DF福森(その左手前)と横山(その後方)、中央はキャプテンのMF宮澤(10番)と柏FWオリヴェイラ(その左)。他の選手は左から柏FW中川、札幌FW金園、MF兵藤(6番)、柏FWロペス(20番)、右端札幌GKク・ソンユン


 上写真/後半追加タイム4分、柏の右CKからの猛攻をしのいだ札幌はMF早坂(26番)がボールをキープして攻め上がる。パワープレーで上がっていた柏GK桐畑(1番)は追いつかず。この後、早坂は無人のゴールへロングシュートするが惜しくも左へはずす。左から柏MF栗澤(28番)、札幌FW菅(38番)、DF進藤(35番)、MF兵藤(6番)


 上写真/公式戦5試合振りの勝利に疲れながらもいい表情を見せる札幌イレブン、左からキャプテンMF宮澤(10番)、DF横山(2番)、進藤(35番)、FW菅(38番)、DF福森(24番)、その後方に菊地(15番)、MF荒野(27番)、兵藤(6番)、早坂(26番)、GKク・ソンユン、FW金園(22番)


 上写真/後半6分、札幌MF早坂のスローインの時、共に大きなジェスチャーで選手に指示を出す柏の下平隆宏監督(左)と札幌の四方田修平監督

※北海道コンサドーレ札幌の四方田修平監督のコメントは、本サイト左にある「コンサドーレ公式ホームページ」バナーから、「エンタメ」ページの「試合レポート」でご覧いただけます。

■柏レイソルの下平隆宏監督のコメント
 「まず1−2で敗戦ということで結果としては申し訳なく思っています。北海道の厚別まで応援に来てくれたサポーターのためにも勝利を届けたいと話をして臨んだゲームでしたけれども、結果的に本当に残念な結果だと思いますし、申し訳ないと思っています。
 スタートからチャンスがありながら決められなかったところと自分たちが安定してゲームをコントロールできなかったことが今日の敗因なのかなと思っています。後半はシステムを4−4−2から4−3−3に変えて良い時間帯もありましたけど、なかなか得点までは至らずに、そこが特に痛かったところで、選手は本当に個々では頑張ってくれてはいるんですけど、ルヴァンカップで結果が出なかったことに関してチームとして反省するべきことは多々あると思いますし、これを引きずらずにしっかり切り替えてリーグ戦につなげたいと思います」

編集部 写真はいずれも石井一弘撮影