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『池淳の岡目八目』コンサドーレの秘策を探る 13

17・05・23
豊田のけがで鳥栖は

 連敗の北海道コンサドーレ札幌は5月27日午後7時からアウエーでサガン鳥栖と対戦する。札幌が2012年、J2の3位でJ1に昇格した年、鳥栖は同2位で初のJ1入りを果たした。以後の6年間トップリーグをキープしている。

 Jリーグ加盟は1998年が札幌、99年鳥栖で、99年からはJ2の同じ土俵で戦った時が多かった。これまでの対戦成績は鳥栖の17勝6分け14敗で、鳥栖が2勝アヘッドしている。2012年の鳥栖はこれまでJ1最高の5位(14年も同)で、FW豊田陽平の独壇場。この年、札幌には3−2、1−0で連勝したのが記憶に焼き付いている。

 J2の13年間、4位が最高だったが松本育夫監督が印象に残っている。途中コーチだった岸野靖之を監督において「全力に悔いなし」を座右の銘として04年から10年まで監督と経営者をやりながら鳥栖を構築してきた。

 さて2年目のマッシモ・フィッカデンティ監督(49)は、イタリア出身。FC東京で2年間采配を振るったが、9、4位と思うような結果を残せず移籍、2年目の今季は監督自ら選んだ新助っ人を迎え、イタリアの指導技術の体験をもとに、戦術を展開している。ここにきて、エースの豊田が5月初めのルヴァン杯でけが、4週間の治療が必要と伝えられた。さらにコンビを組むトップの小野裕二、CBの谷口博之らのけがが癒えないという。新メンバーの出番になるが、豊田の話などから総合すると「戦術が選手に伝わっているか」で、迷走していそうだ。

 【札幌の秘策】相手の弱みに付け込むのはいやだが、ここは1勝が欲しい。鳥栖GKに元日本代表でFC東京の守護神だった権田修一が急きょ入団している。札幌の選手が委縮するようでは先が思いやられる。このところ得点がない都倉賢の一発と、菅大輝のJ初得点が見たい。新潟戦は、攻めすぎて失敗。やはり「じっくり」が札幌らしいか。
池田淳