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ルヴァンカップ第3節、札幌が最後に追い付かれ大宮と分ける

17・04・29
 4月26日、北海道コンサドーレ札幌はホームの札幌ドームで大宮アルディージャとJリーグYBCルヴァンカップ グループステージ第3節を戦い、1−1のドロー。グループリーグで1試合少ないチームもあるが依然首位をキープしている。

 札幌にとっては今大会初のホームゲームとなったこの一戦。札幌は直近のJ1リーグ(8節)で浦和レッズ相手に粘り強く食らいついたが2−3と惜しくも敗戦。一方、大宮は直近のJ1リーグガンバ大阪戦で0−6の大敗、開幕から8戦未勝利と苦しい状態が続いている。過密日程の中ではあるが、互いにリーグ戦への足掛かりにつなげたいところだ。

 試合は前半、先発出場をした注目の札幌MF小野が巧みなテクニックでドームを沸かす。前半16分、札幌GK金山が自陣ペナルティーエリア付近から左サイドに張っていたMF田中に正確なロングフィード。受けた田中は正確なファーストタッチからのドリブルで相手陣内奥深くまで侵入しクロスを入れる。これをFW上原がワンタッチでゴール前にフリーで走り込んで来た小野へピタリと渡るナイスパス。小野は手前でバウンドする難しいボールを走りながらしっかりと左足ボレーでミートするさすがの技術でネットを揺らした。

 この先制点で主導権を握った札幌が、小野が攻撃のタクトを振り、自慢の守備組織も機能し大宮に決定的なチャンスを作らせず1点リードを保ち折り返す。

 後半に入っても札幌ペースと言っていい展開から始まる。後半9分には小野が相手ペナルティーエリア手前でドリブルしながら最後は意表を突いたヒールパスを送る。これをMF前がミドルシュートを放つも枠を捉えきれず。

 札幌が追加点を奪えずにいると大宮の攻撃が目立つ展開になっていく。ゴールとはならなかったが大宮左からのアーリークロスに大宮FWアーリアジャスールのヘッドはバーの上。さらに札幌の中途半端なクリアーボールを拾った大宮FW江坂がドリブルでペナルティーエリアに侵入、決定的なシュートを放つも、GKが必至のセーブで守った。

 大宮が徐々に圧力を強めていくと後半40分についに同点とされる。大宮の右サイドからアーリークロスを一度札幌がクリアーするもボールは左サイドの大宮MF瀬川へ。瀬川は中へのカットインでマークを外すとペナルティーエリア外の距離のある位置からおもいっきり右足を振りぬく。このシュートをGK金山がなんとか触るもシュートの威力に押されゴールイン。札幌DF陣が甘い対応をしたわけではないだけにこれはシュートを褒めるべきだろう。

 大宮の粘りの前に終盤に追いつかれた試合はこのままタイムアップ。1−1の引き分けで互いに勝ち点1を積み上げる結果となった。

 札幌の次の試合はJリーグ第9節、4月30日にアウエーのヤマハスタジアムで6位のジュビロ磐田と対戦する。

 (写真はいずれも4月26日、札幌ドーム、撮影・石井一弘)


 上写真/前半7分、大宮の猛攻をはね返す札幌の選手たち、左からDF進藤(35番)、MF石井(19番)、荒野(27番)、大声でハッパをかけるベテランのDF河合(4番)、右端GK金山(1番)


 上写真/前半12分、札幌右CKからの攻撃時。この試合ゴール横に追加審判が付けられた。


 上写真/前半16分、先制ゴールを決めた札幌MF小野(左端)と一緒に喜び合うアシストしたFW上原(14番)とMF石井、FW内村


 上写真/前半32分、札幌FW上原(14番)が右からのクロスに飛び込むが合わず、大宮DF山越(4番)


 上写真/後半21分、札幌MF小野(44番)が前方のFW内村(13番)へパスを出す。大宮の選手はMF横谷(左端)とFW江坂(7番)


 上写真/後半40分、大宮MF瀬川に同点ゴールを決められガックリの選手たち。左からDF進藤(35番)、MF荒野(27番)、GK金山、MF小野、DF福森(24番)ら。元札幌の大宮FW播戸(11番)に何か言われたのか、福森が怪訝な表情をしている


 上写真/後半追加タイム1分、札幌左CKからDF進藤(右から3人目)、上原(14番)が攻めるがゴールならず。大宮DF山越(4番)、長谷川アーリアジャスール(28番)、右端札幌MF早坂(26番)


 上写真/1−1の引き分けとなり、両チームとも負け試合のような表情。元コンサドーレ札幌の大宮FW播戸(11番)が先制ゴールの小野と握手。札幌の若手MF菅(38番)、DF進藤は残念そう、右端大宮FW長谷川アーリアジャスール、その左、札幌GK金山(1番)


 上:左側写真/後半33分、選手たちを鼓舞する札幌の四方田修平監督
 上:右側写真/前半8分、選手たちを鼓舞する大宮の渋谷洋樹監督

※北海道コンサドーレ札幌の四方田修平監督のコメントは、本サイト左にある「コンサドーレ公式ホームページ」バナーから、「エンタメ」ページの「試合レポート」でご覧いただけます。

■大宮アルディージャの渋谷洋樹監督のコメント
 「今日は平日ナイターにもかかわらず、ここ札幌まで大宮のファン・サポーター約100人に来ていただいたが、また勝利を届けられずに帰ってもらうのが申し訳ないですし、悔しい気持ちしかありません。われわれは勝利を欲しているので、勝てなかったことがとにかく悔しい。それをまた次への力にして、選手とともにしっかりと頑張っていきたいと思います。

 ゲームに関しては、向こうのミドルパスによって、システム上ワイドがフリーになってしまうので、蹴らせたらやられてしまう。GKからのボールに対して遅れてしまって、中の対応の部分で今まで体感していなかったところにボールが入ってきたところで、中の選手のマークの準備が失点につながったなと思います。ただ、ゲームの中ではみんなタフに粘り強く戦って、後半に攻撃が少しスムーズになった。相手に疲弊度もあった中でチャンスを作って、瀬川祐輔がああいう形で得点を決めてくれた。

 ルヴァンカップはまだ無敗。フロンターレさんはACLを無敗でいって、昨日の勝利で上に行けそうになっているので、このまま無敗でいけばチャンスはあるのかなとも思います。ルヴァンカップではしっかりと次に向かって準備していきたいと思います。札幌さんとは5月の頭にもう一度対戦します。今日は残念ながら引き分けだったので、この悔しさ、いろいろなものを持ってまたここに来たいと思います」

編集部 写真はいずれも石井一弘撮影