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J1第7節(4月16日)、ホームでは負けない。強豪川崎と1−1のドロー

17・04・19
 北海道コンサドーレ札幌は4月16日に、ホームの札幌ドームで川崎フロンターレと対戦。試合はボールを保持する川崎に対し、札幌はカウンターから好機を演出。前半は主導権争いのままスコアレスで進むも、後半、川崎がPKで先制。しかしホームで簡単にはやられない札幌は、クロスからFW都倉の豪快ヘッドで同点。1−1の引き分けに持ち込み貴重な勝ち点1を積み上げた。

 札幌は前節、今季注目のFC東京に逆転勝利。さらに中3日で行われたJリーグYBCルヴァンカップの清水戦も勝利と、好調を維持した状態で強豪川崎を迎え撃った。

 試合は前半から川崎が素早いパス交換や、機を見たロングボールなどを織り交ぜ札幌ゴールへ迫る展開に。しかし今の札幌はしっかりと守りながらもフィニッシュまで持っていく力がある。ゴールとはならなかったが前半2分、札幌MF荒野がペナルティーエリア手前からあいさつ代わりのミドルシュート。続く前半6分には、ハーフウエーライン手前からのロングボールを都倉が伸ばした足で触りボールはペナルティーアークにいたFW内村へ。内村はワンタッチでシュートを放つもこれは枠の右。得意の堅守速攻の形に持って行った。

 対する川崎は徐々に圧力を強め、前半18分、札幌がクリアーしきれなかったボールを拾った川崎DF田坂が強烈なミドルシュート。これは札幌GKクがパンチングで防ぐ。さらに前半22分、川崎MFエドゥアルド・ネットがドリブルでペナルティーアークまで侵入、左足でシュートを放ったがボールは枠の外へ。

 札幌の決定機は前半35分、左CKから波状攻撃が始まり、一度はクリアーされるも、左サイドからクロスを入れる。ボールはペナルティーエリア内でこぼれ、DFキム・ミンテがワンフェイクからシュート。これを川崎DFが足に当て、再度こぼれたボールを都倉が右足でワンタッチシュート。ジャストミートはしなかったがタイミングがずれ、川崎DFが頭ではじいたボールがゴールに向かい、右ポスト直撃。惜しくもゴールとはならず0−0のまま前半終了。

 後半に入り、どちらに先制点が生まれてもおかしくない展開の中、先制点は川崎がつかむ。後半27分、川崎MF中村が味方とのワンツーでペナルティーエリア内へ侵入、GKと1対1の状況になりかけた所を札幌DF福森が倒してしまいPK献上。このPKを川崎FW小林が決めて川崎が1点リード(後半29分)。

 ホームで負けられない(いや、負けない)札幌は後半37分の攻撃、左サイドに張っていた途中出場のFW菅へボールが渡る。菅は縦にドリブルで仕掛けクロスを試みるも相手DFに当たりボールは後ろでサポートしていた荒野へ。荒野はふわりとした高いクロスを入れると、待ち構えていたのはエース都倉。都倉は打点の高いヘディングで完全に競り勝ちボールはゴール右端へ。必死に川崎GKチョン・ソンリョンが触るも間に合わずゴールイン。頼りになる男の豪快な一撃で同点とした。

 サポーターのボルテージは上がり、勢いに乗って逆転までいきたい札幌だったが試合は1−1のままタイムアップ。札幌は勝利とはならなかったものの今季ホームで4戦無敗と相変わらずの強さを見せる一戦となった。

 次節札幌は4月22日にアウエーの埼玉スタジアム2002で勝ち点16で首位に立つ浦和レッズと対戦する。

 (写真はいずれも4月16日、札幌ドーム、撮影・石井一弘)


 上写真/前半4分、川崎左CKからの攻撃を札幌DF横山(中央右の2番)、MF宮澤(中央左)が川崎DF谷口(5番)と競り合いながらクリアーする。札幌ゴール裏熱烈サポーターが後押し


 上写真/前半6分、札幌FW都倉(9番)が元札幌の川崎DF奈良(3番)をかわしながら攻め上がる。左端、川崎MFハイネル(22番)、右端、ネット(21番)


 上写真/前半45分、川崎FW長谷川のシュートを札幌GKク・ソンユン(25番)が横っ飛びで好捕しピンチを救う


 上写真/後半開始早々の5分、札幌FW内村が負傷してタンカに乗せられて無念の退場。前節負傷したジュリーニョに代わって今季リーグ戦初先発内村は、鋭い動きを見せていただけに痛い退場となり、また札幌に心配事が増えてしまった


 上写真/後半29分、川崎FW小林のPKに札幌GKク・ソンユン(25番)が手を伸ばすが及ばず先制される。左、札幌MF宮澤(10番)、その奥がキッカーの小林、中央に川崎MFネット(21番)、右はFW菅(38番)


 上写真/後半37分、札幌FW都倉(左)が同点ゴールを決めこの表情。雄叫びを上げながら仲間のいるベンチ方向へ走り出す。右DF横山


 上写真/後半44分、札幌MF小野(44番)が川崎DF車屋(7番)と競り合いながらキープする。小野は後半34分に札幌DF田中に代わって出場、試合の流れを変え、その3分後にFW都倉の同点ゴールを呼び込んだ


 上:左側写真/札幌のゴール裏サポーターにあいさつする奈良
 上:右側写真/ 試合後、札幌ベンチ前を訪れ笑顔を見せる川崎のDF奈良(3番)、左から野々村社長、上原、河合、小野ら



 上写真/後半35分、ともに選手を鼓舞する川崎の鬼木達監督(左)と札幌の四方田修平監

※北海道コンサドーレ札幌の四方田修平監督のコメントは、本サイト左にある「コンサドーレ公式ホームページ」バナーから、「エンタメ」ページの「試合レポート」でご覧いただけます。

■川崎フロンターレの鬼木達監督のコメント
 「後半も含めてゲームは支配していたと思います。プラス先制点を取った中で、残念ながらといったところです。当然、相手の強いところですけど、失点してしまったのは残念ではあります。今日は勝点3を取りたかったので、残念という言葉に尽きます」

−−札幌を相手に一番警戒していたポイントはどこでしたか?
 「都倉のヘディングのところもそうですし、そこに至る前のところでクロスを上げさせないということもそうです。ただ試合の中では当然、仕方がない場面もありますので、そういう意味で言うと、ある意味彼らの強さが出たのかなと。実際、失点場面は競っていないわけではないので、彼のヘディングが強かったということです」

編集部 写真はいずれも石井一弘撮影