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J2第39節(11月3日)、札幌はホーム大声援の中、讃岐に4−1で快勝

16・11・05
 11月3日、ホームの札幌ドームで1位の北海道コンサドーレ札幌対19位のカマタマーレ讃岐が対戦。札幌は試合開始から積極的な攻撃を見せ、前半30分までに3得点。その後讃岐に1点返されるも、直後に相手のオウンゴールもあり、前半だけで4ゴール。札幌は後半、得点こそ奪えなかったものの危なげなく勝利した。

 前節アウエーで今季初の連敗を喫し、2位以下との勝ち点差が縮まっていた札幌。対する讃岐は降格争いをしている中、前節は勝利をあげチームは上向きな状態。どちらのチームにとっても重要な一戦となり、札幌ドームには2万1千582人のサポーターが集まった。熱気で包まれた雰囲気に後押しされ、試合は開始直後から激しい展開となる。

 すると前半3分にいきなりスコアが動く。札幌の右コーナーキックをDF福森がショートコーナーで相手を揺さぶった後、左足でファーサイドへクロスを供給。FW都倉が頭でうまく中へ折り返すと、FWジュリーニョがボールを体に当ててゴールへ押し込み、幸先よく先制。

 開始早々から勢いに乗った札幌は前半11分、またも福森から得点が生まれる。敵陣左サイドで得たFKを福森が正確なアーリークロス。相手マーカーとの駆け引きに勝った都倉が完全にフリーとなり、右足のワンタッチで相手ゴールネットを豪快に揺らした。

 札幌が優位に試合を進めていた前半27分、札幌MF堀米が敵陣中央左サイドから思い切り良くミドルシュートを放つ。ドライブ回転のかかった強烈なボールは、一度讃岐GK清水にはじかれるも、詰めていた札幌MF荒野が素早く反応し3−0。試合の大勢を決めた。

 3点リードとしたことで、油断があったか前半33分、讃岐の右CKからDFエブソンに頭で合わせられ3−1とされる。一瞬、嫌な流れになりそうだったが、これをはねのけたのも福森だった。失点直後の前半35分、敵陣中央右サイドからのFK。福森が左足で相手ゴールへ向かっていく絶妙なクロスを入れる。ゴール前で混戦となり、ボールを見失った讃岐MF馬場の頭に当たりオウンゴール。4−1として試合を折り返す。

 後半に入り、攻めの手を緩めない札幌は、幾度かチャンスを迎えるも、讃岐GK清水のファインセーブや、クロスバーに阻まれ追加点には至らない。しかし、反撃の機会をうかがう讃岐の攻めを集中した守りで受け流す。結局、後半はスコアが動かず4−1のまま試合終了。ホームの大声援を受けた札幌は連敗を2でストップし、首位キープに成功した。

 これで札幌は、24勝9分け6敗の勝ち点81に伸ばし、次節にもJ1自動昇格圏の2位以内が確定する可能性が出てきた。

 次節札幌は11月6日にアウエーの鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアムで10位(勝ち点51)の徳島ヴォルティスと対戦する。

 (写真はいずれも11月3日、札幌ドーム、撮影・石井一弘)


 上写真/「コンサドーレ パートナー・アーティスト」となった札幌出身のシンガー・ソングライター大黒摩季さんが記念写真に収まった。試合開始前、ミニライブを行った


 上写真/前半3分、先制ゴールを決めた札幌FWジュリーニョ(7番)が吠える。MF宮澤、堀米(31番)、石井(19番)、荒野(27番)が駆け寄って祝福


 上写真/前半11分、札幌FW都倉がDF福森の左からの直接FKを右足で押し込み2点目。右後方MF宮澤(10番)、左手前FWジュリーニョ(7番)、讃岐7番はDF永田


 上写真/前半24分、讃岐MF高木の直接FKを壁を作って守る札幌の選手たち、左からMF宮澤、前寛、FWジュリーニョ(7番)、DF福森(24番)、MF荒野(27番)、目隠しに入るのは讃岐FW西(左)とDF砂森(4番)


 上写真/前半27分、札幌MF堀米のシュートのこぼれ球を決めて笑顔を見せる荒野(27番)、後方讃岐GK清水。荒野は10試合振りの出場で結果を出し、この試合のMVP賞を獲得した


 上写真/前半33分、讃岐右CKからの攻撃で、中央でジャンプする札幌FW都倉の頭を越えたボールをDFエブソン(30番)が頭で決め1点を返す。札幌GKク・ソンユン


 上写真/後半追加タイム3分、GKからのロングボールをジャンプして讃岐FW我那覇(9番)と競る札幌DF進藤。進藤は前半32分に菊地に代わり4か月ぶりの出場となった


 上写真/4戦ぶりに讃岐を4−1と破って勝利した札幌だが、ゲーム終了の瞬間はまるで負けたような表情、それだけ精一杯戦ったということか。左からDF河合(4番)、FW内村(13番)、MF前寛(16番)、DF進藤(35番)、MF荒野、FW上原(14番)、MF石井、GKク・ソンユン、MF堀米(31番)、DF福森(24番)


 上:左側写真/後半45分、追加タイム4分の表示を受けて「落ち着いて、落ち着いて」というような仕草を見せる札幌の四方田修平監督
 上:右側写真/前半16分、「都倉のファールだろうー」といわんばかりの讃岐の北野誠監督

※北海道コンサドーレ札幌の四方田修平監督のコメントは、本サイト左にある「コンサドーレ公式ホームページ」バナーから、「エンタメ」ページの「試合レポート」でご覧いただけます。


■カマタマーレ讃岐の北野誠監督のコメント
 「やはり首位の札幌に対してあんなにひよって(はっきり)しまっては何もできないと思います。ここ2試合は前からしっかりとプレッシャーをかけて勝ち点を取って来たのですが、あれだけラインを上げられれば、首位の札幌にはかないません。
 次は清水との対戦が待っているので、今日のことはすっぱり忘れて次の試合に挑みたいと思います。
 今日は前線の2人の選手が出場停止でいなく、これも仕方ないことで、今年はセンターバックがけがをしていた時期もありましたし、それを言っても仕方ないので、残り3試合に向けて、しっかりやっていきたいと思います」。

(北野誠監督=香川県高松市出身だが、高校は東京の帝京。2年時の全国高校選手権で優勝、同校の2連覇に貢献した。卒業後は日立製作所(現柏レイソル)や京都パープルサンガ(現京都サンガF.C.)でプレー(FWとMF)した。2009年ロアッソ熊本(J2)の監督を振り出しに、地元の香川県に出来た讃岐の監督に就任、社会人の四国大会で優勝、JFLを経て、2014年J2に昇格を果たした)
          
編集部 写真はいずれも石井一弘撮影