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J2第25節(7月25日)、ジュリーニョのハットトリックで岐阜に5発圧勝

16・07・28
 7月25日、ホーム札幌ドームで行われた、首位北海道コンサドーレ札幌対18位FC岐阜のJ2第25節。札幌は前半から主導権をつかむと、MFジュリーニョが2ゴール。さらにはFW内村がミドルシュートを叩き込み3−0。後半、ジュリーニョがハットトリックを達成し、最後は内村がダメ押しの追加点をあげ5−0。力の差を見せつける完勝を飾った。

 月曜日に1試合だけ開催されたナイターゲーム。前日には2位の松本が勝ってただけに、札幌も勝利が義務付けられた一戦。対するアウエーの岐阜は5連敗中と厳しい状況の中、7月22日にはラモス瑠偉監督を解任、吉田恵新体制の初戦とあって簡単には負けられない、注目のカードとなった。

 試合は両チームの高いモチベーションがぶつかり、開始直後から激しい展開となる。試合が動いたのは前半7分。札幌MF荒野がペナルティーエリア手前のジュリーニョへくさびのパス。受けたジュリーニョはFW都倉と息の合ったワンツーで相手DFをかわし、最後は左足で逆サイドネットに突き刺す先制ゴール。

 これで勢いに乗った札幌は、連続した攻撃で岐阜ゴールに迫って行く。すると前半24分、MF上里からのパスをジュリーニョが完璧なファーストコントロールで背負ったDFをかわしカットイン。敵陣中央あたりで距離はあったが、得意の左足を思いっきり振り抜くと、糸を引くような美しい軌道のスーパーゴールが生まれた。

 攻撃の手を緩めない札幌は、前半32分。ハーフライン辺りから上里が縦パスを送る。これを内村がジュリーニョとワンツーで岐阜陣地へ侵入。ペナルティーエリア手前で巧みなキックフェイントからDFをかわすと、こちらも見事な左足ミドルシュートでネットを揺らし、3点リードで折り返す。

 余裕を持って試合を進めた後半27分。大歓声に包まれながら、今季札幌ドーム初お披露目となるMF小野がピッチに入る。するとその小野がさっそく見せる。左サイドからMF堀米が小野へグラウンダーのクロスを供給。小野は相手の意表を突くヒールパスで途中出場のMF中原へつなぐ。受けた中原はペナルティアーク辺りからミドルシュート。ボールはポストにあたり、跳ね返ったところにジュリーニョがしっかりつめて4−0。4試合ぶりに先発出場のジュリーニョがハットトリックで期待に応えた。

 さらに後半39分、堀米が左サイドから中央へ低いクロスを送るとボールはファーサイドまで流れる。そこにつめていたのは内村。落ち着いたトラップからダメ押しとなる5点目をあげ、完勝劇をしめくくった。これで札幌は4試合連続の無失点勝利と安定した戦いをみせ、ホーム17戦負けなしの新記録を達成。16勝5分け3敗の勝ち点53とし単独首位の座をキープしている。

 次節札幌は7月31日にアウエーの維新百年記念公園陸上競技場で8位のレノファ山口FC(勝ち点39)と対戦する。

 (写真はいずれも7月25日、札幌ドーム、撮影・石井一弘)


 上写真/前半7分、先制ゴールを決めた札幌MFジュリーニョ(左)が荒野とダンスを踊る


 上写真/前半24分、この日2点目を決めた札幌のMFジュリーニョ(左から2人目)がFW内村とハイタッチして喜ぶ。他の選手は左からFW都倉(9番)、DF増川、MF荒野、右端MF堀米(31番)


 上写真/前半39分、岐阜の攻撃をしのいだ札幌はMFジュリーニョ(7番)、その左FW内村を中心に反撃に転じる


 上写真/後半3分、札幌MFジュリーニョ(7番)が左のFW内村(13番)とともに中盤から押し上げる。この日、この2人で大量5点を奪った


 上写真/後半30分、ハットトリックを決めた札幌MFジュリーニョ(左)が結果的にアシストとなったMF中原(右)とハイタッチして喜ぶ


 上写真/後半39分、この日札幌の5点目、自身2点目のゴールを決め満面の笑顔を見せるFW内村(13番)と讃えるMFジュリーニョ(その左)、MF小野(その右)、31番はアシストしたMF堀米


 上写真/後半45分、ボールをキープする札幌MF小野(44番)、MF荒野が前線に走り出す。後方はMFマセード、左端岐阜MFレオミネイロ(33番)


 上写真/岐阜に勝利し場内を一周した選手たちと一緒におじきするマセード選手の子どもに場内から笑いが起こった


 上:左側写真/後半追加タイム1分、コーチと話す札幌の四方田修平監督は、大量リードで余裕の笑顔を見せる、その左に野々村芳和社長の顔も・・・
 上:右側写真/ラモス監督の更迭に伴い就任した岐阜の吉田恵監督がこの日から指揮をとった。前半23分、指示を出す吉田監督

※北海道コンサドーレ札幌の四方田修平監督のコメントは、本サイト左にある「コンサドーレ公式ホームページ」バナーから、「エンタメ」ページの「試合レポート」でご覧いただけます。

■FC岐阜の吉田恵監督のコメント
「監督交代という荒治療から、守備をなんとか立て直して、首位札幌を相手に、できれば引き分けに持ち込みたかったのですが、個人能力、チーム力、組織力の差をまざまざと見せつけられた試合だったと思います。完敗というしかない試合内容でした。
 ここからまたなんとか立て直していかなければならない。そうあらためて感じた試合でした。また、この試合は選手たちのコンディションの悪さも感じました。そこがよければ、もう少し違った戦いができたのかな、とも思っています」。

(注=ラモス瑠偉監督(59)が、7月22日解任され、後任に吉田恵コーチ(43)が昇格した。吉田新監督は愛知県出身で、同志社大を出て、1996年ヴェルディ川崎を振り出しにJリーグで活躍した。ヴィッセル神戸、ジェフユナイテッド千葉、サンフレッチェ広島、サガン鳥栖でDFとしてプレー2007年現役を引退した。その後、広島、鳥栖などでコーチ。2014年8月、鳥栖の尹晶煥監督が解任された後を引き継いで監督をした経験がある)

編集部 写真はいずれも石井一弘撮影