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J2第18節(6月13日)、ホームで長崎に逆転勝ち。首位の座守る

16・06・17
 6月13日、ホームの札幌ドームで行われた、北海道コンサドーレ札幌対V・ファーレン長崎のJ2第18節。前半、長崎に先制を許した札幌はすぐさま反撃を開始。エースFW都倉のゴールで同点に追い付くと、続けざまにMFヘイスのゴールで前半のうちに逆転。後半、互いに好機はあったが、得点は生まれず、2−1のスコアで札幌が勝利。月曜日開催にも関わらず1万人を超えたサポーターを喜ばせた。

 前節、10試合ぶりの黒星を喫し、12日にはJ2の他の試合が開催されていたため、暫定で首位の座を譲る形になっていた札幌。この試合に勝てば再び首位になるとあって、高いモチベーションで試合に臨んだ。

 試合は序盤、札幌がリスクを避けロングボールを織り交ぜて攻めるもゴールには至らず。対する長崎は前からプレスをかけつつ、札幌の横パスをカットしショートカウンターを狙う形が目立った。

 一進一退の中、先に試合を動かしたのはアウエーの長崎。前半19分、ロングボールからペナルティエリア左に侵入し、長崎MFパク・ヒョンジンの強引なキープから、後ろのMF梶川にボールがこぼれる。これを梶川が右足でクロスボールを入れると、ファーサイドで待っていたFW永井がヘディングで合わせ先制弾。

 しかし札幌も慌てずに反撃に出る。前半26分、中盤のパスカットから素早く展開し、MF深井から裏へ抜け出た都倉へスルーパス。受けた都倉はペナルティエリア内に入り、巧みなステップで相手DFとGKのタイミングを外し左足シュート。今季10点目となる同点ゴールを流し込んだ。

 さらに札幌は攻撃の手を緩めず、前半33分には逆転に成功する。自陣深い位置からヘイスにボールが渡り、ドリブルで前進。十分なルックアップから、右サイドをフリーで駆け上がってきたMFマセードにパスを送る。マセードはシュートも打てるような角度だったが、ワンタッチで折り返しのリターンパスを選択。翻弄された相手守備陣を尻目に、中央でヘイスが落ち着いてゴールに沈めた。

 後半に入ると、札幌は得意の堅守を生かし、奪っては縦に早い効果的な攻撃を見せる。同点を目指す長崎は、攻撃力のある選手を投入し活性化を図り、ゴールに迫った。終盤に向け、札幌は押し込まれるも、3試合ぶりに出場したGKク・ソンユンを中心に1点差を守り切り、そのままタイムアップ。今季初の逆転劇で貴重な勝ち点3を獲得した。これで、札幌は11勝3分け3敗、勝ち点36となり、1日譲った首位の座についた。

 次節札幌は6月19日にホームの札幌ドームで21位のギラヴァンツ北九州(勝ち点14)と対戦する。

 (試合の写真はいずれも6月13日、札幌ドーム、撮影・石井一弘)


 上写真/前半5分、札幌右CKからの攻撃でMF深井(8番)が長崎MFパク・ヒョンジン(13番)、FW永井(9番)とヘディングで競りながらシュートするも決まらず


 上写真/前半19分、長崎FW永井(右手前)に先制のヘディングシュートを決められる。永井の後方札幌MF堀米、DF福森(24番)、GKク・ソンユン


 上写真/前半26分、札幌FW都倉(9番)が同点ゴールを決め得意顔、都倉は3年連続2ケタ得点を記録した。左はMFヘイス


 上写真/前半33分、札幌MFヘイス(11番)が右を走るマセードへパスを出す。この後、リターンを受けて逆転ゴールを決める。右はフェイスガードをつけて出場しているMF宮澤(10番)


 上写真/前半33分、札幌MFヘイス(11番)が逆転ゴールを決めベンチへ走り祝福を受ける。四方田監督(右から5人目)はMFジュリーニョ(右端)、DF進藤(監督の右)をベンチスタートとした自らの作戦が当たり笑顔を見せる


 上写真/鼻骨骨折でフェイスガードをつけて出場した札幌キャプテンMF宮澤(10番)が前半36分、長崎MF梶川(23番)とマッチアップ、左端DF櫛引(5番)、GKク・ソンユン


 上写真/前半追加タイム2分、札幌右CKからの攻撃でDF櫛引(5番)、増川(その後)が長崎DF李栄直(7番)と競りながらヘディングシュートするも決まらず


 上写真/前節松本戦での敗戦を拭い去る逆転勝ちを収め、FW都倉(9番)、キャプテンMF宮澤(10番)らを中心に笑顔で場内を一周する札幌の選手たち。


 上写真/後半追加タイム2分、懸命に指示を出す札幌の四方田修平監督(左)と腕組みして戦況を見つめる長崎の高木琢也監督

※北海道コンサドーレ札幌の四方田修平監督のコメントは、本サイト左にある「コンサドーレ公式ホームページ」バナーから、「エンタメ」ページの「試合レポート」でご覧いただけます。

■V・ファーレン長崎の高木琢也監督のコメント
「先制はしましたが、その後に逆転を許しました。その流れは変わりませんでした。首位を走っている札幌に対して、かなり前からプレッシャーをかけた中で、ある程度の制限を掛けることができたものの、分かっていながらもカウンターを受けてしまいました。そこはシュートだとか、相手の質を褒めるべきだと思います。
 相手が中盤で3枚にしてきた中で、そのサイドを狙えた部分は何度もありました。ただし、アタッキングサード(攻撃ゾーン)に入ってからのクロスの質などは、トータルで見て足りていなかったと思います。
 そうした中で、ある程度のゲームができたので、それを持ち帰って改善していきたいと思います」。

編集部 写真はいずれも石井一弘撮影