コンサドーレ札幌ピックアップ情報

一覧に戻る

J2第10節(4月29日)、札幌が徳島に勝利し、ホーム戦4連勝で2位に

16・05・02
 4月29日、ホームの札幌ドームで連戦となった北海道コンサドーレ札幌が徳島ヴォルティスを迎えてのJ2第10節。札幌は前半、FW内村があげたゴールを守りきり1−0の完封勝利。これで札幌は、4試合負けなしで、6勝2分け2敗の勝ち点20とし、順位も自動昇格圏内の2位に浮上させた。

 前節、開幕から無敗のセレッソ大阪を破り3位に浮上していた札幌。今節は、ホーム戦通算で7勝4分けと、負けが無く相性の良い17位徳島(勝ち点8)との一戦。

 試合は、チームの勢いそのままに札幌が前半から猛攻を仕掛けていく展開に。前半9分にはMF宮澤とのワンツーで抜け出したFW都倉がシュートを放つが、これは枠外。前半12分にはクロスから、内村がシュートを打つもここは徳島のGK相澤に阻まれた。

 流れをつかんでいた札幌は前半20分、待望の先制点を奪う。相手GKのクリアーボールをMF堀米が頭で大きく跳ね返すと、MFジュリーニョが頭で裏のスペースへ流す。ここへ走り込んできた内村が左足を一閃。ゴール右隅に叩き込んだ。

 さらに札幌は前半29分に、DF進藤が強烈なロングシュートや、前半40分にはコーナーキックを今度は頭で合わせクロスバーに阻まれるなど、得点には至らないが期待の19歳が躍動した。

 1点リードで後半に入り、札幌は、後半13分にMFマセードに代え今シーズン初出場のMF荒野、後半24分に内村からDF上原、後半32分にDF福森からDF櫛引と、交代カードを使い逃げ切りを図る。

 同点を目指す徳島は、交代で入っていたMF大崎が後半34分に強烈なミドルシュートを放つなどゴールを脅かすが、GKク・ソンユンを中心とする札幌守備陣の前に沈黙。

 札幌は後半攻撃のペースは落ち、追加点を奪えず、相手に攻め込まれる時間帯があったものの、そのまま最少得点差をキープしタイムアップ。ホームで連勝をつかんだ。

 次節札幌は5月3日にアウエーの石川県西部緑地公園陸上競技場で22位に沈むツエーゲン金沢(勝ち点2)と対戦する。

(試合の写真はいずれも4月29日、札幌ドーム、撮影・石井一弘)


 上写真/前半12分、札幌FW内村(中央)がシュートするが、GK相澤(1番)の正面を突き惜しくもゴールならず。徳島DF橋内(26番)と石井


 上写真/前半17分、札幌DF進藤(中央)が右サイドを駆け上がりゴール前に迫るも、一瞬早く徳島DF藤原(4番)にクリアされCKに逃げられる。GK相澤(1番)、進藤の左、MF濱田(14番)


 上写真/前半20分、先制ゴールを決めベンチに走り寄る札幌FW内村(13番)を笑顔で迎えて祝福するリザーブの選手たち、左からDF櫛引、上原(14番)、GK金山(1番)、DF河合、MF小野(44番)


 上写真/前半40分、札幌左CKからDF進藤のヘディングシュートがバーに跳ね返され、高く上がったボールをFW都倉(中央)がオーバーヘッドでシュートするが惜しくも決まらず。徳島の選手は左からDF橋内(26番)、MF木村(7番)、広瀬(22番)、DF石井(5番)


 上写真/後半41分、徳島のハイボールでの攻撃にジャンプしてキャッチする札幌GKク・ソンユン(25番)


 上写真/後半追加タイム6分、ゴール正面から徳島MF岩尾(8番)のFKを壁を作って守る札幌の選手たち。壁の左からDF櫛引(5番)、FW都倉(9番)、DF増川(18番)、MFジュリーニョ(7番)、DF上原(14番)、MF稲本(17番)、宮澤、荒野、左端GKク・ソンユン(25番)。結局ボールは宮澤に当たってゴールラインを割った段階でゲームセットとなった


 上写真/試合終了の瞬間、札幌FW都倉(9番)がスタンドのサポーターに向かってガッツポーズするなどして喜ぶのに対し、徳島DF福元(2番)が「最後のCKをさせろ!」と抗議する一幕も・・・


 上写真/先制ゴールが決勝ゴールとなり、この試合のMVPを獲得した札幌FW内村がサポーターの声援に応える


上:左側写真/前半8分、水を取りに来た札幌FW内村に檄をとばす四方田修平監督

上:右側写真/後半44分、押せ押せの展開に懸命に選手を鼓舞する徳島の長島裕明監督

■北海道コンサドーレ札幌の四方田修平監督のコメント
「思った以上に相手が攻撃的で、前からボールを奪いに来たり、攻撃面でも工夫をしながらボールを動かしてきて、予想以上にお互いが攻め合うような展開になったと思います。ただ、こちらの攻撃に関しては相手の裏を意識することで、背後を取れていたところと、相手が下がったときボールを動かしてサイドから崩すというところに関しては非常に良い形が作れていたと思います。そこから得点が生まれたのも大きかったと思います。
 守備に関しては、最初相手の変則的なボール回しへの対応が少し遅れたのですが、前半を戦う中で修正できたのは良かったと思います。
 後半は、先制できたことで、ある程度守備のところをしっかりやって、自分たちが奪いに行くということをやりながら、追加点を狙っていこうと話して入りました。しかし、途中から少し消耗が激しくなり、攻める時間が少なくなって押し込まれてしまいました。
 ただ、最後はサポーターの大声援を背に、選手が体を張って守ってくれて、勝つことができてよかったと思います。今後は、勝っている中でも、もう少し自分たちでボールを動かして、攻撃する時間を創ったり、追加点を取れるように進歩していきたいと思っています」

■徳島ヴォルティスの長島裕明監督のコメント
「勝つことができなかったこと、勝ち点を持ち帰ることができなかったことが非常に残念です。失点のシーンについては、内村(圭宏)選手のスピードやああいった流れる動き、そして札幌のカウンター。それに対して準備はしていたつもりだったんですけれど、分かっていてやられてしまったところが、余計に悔しい。僕らの詰めの甘さが反省点ですね。
 とはいえ、最後まで選手は得点を奪うことをあきらめずにハードワークし続けてくれたので、次節まで中3日になりますが、切り替えて準備していきたいと思っています」

編集部 写真はいずれも石井一弘撮影