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J2第39節(11月1日)、劇的逆転弾で千葉を3−2で下し、望みつなぐ

15・11・05
 11月1日、札幌ドームで行われたコンサドーレ札幌対ジェフユナイテッド市原・千葉のJ2第39節。札幌は前、後半ともに2度のリードを許しながらも、その都度追いつき、後半アディショナルタイムにはDF上原のゴールでついに逆転。ホームの大声援の前で劇的な勝利を飾った。

 試合開始から積極的にゴールへ向かいゲームの主導権を握る札幌。しかし得点を奪えずにいると、前半終了間際にフリーで抜け出してきた千葉FW森本をGKク・ソンユンが倒し、PK献上。これを千葉FWネイツ・ペチュニクに決められ、ドームに嫌な空気が流れる中、前半を折り返す。

 巻き返しを図る後半、MF小野のロングシュートがポストにはじかれたのを皮切りに、札幌が攻め込み始める。後半21分にMF稲本に代え上原を投入すると攻撃がさらに加速した。すると後半24分、小野からのスルーパスに右サイドを抜け出したMF石井がマイナス気味のセンタリング。これを中央に入っていったDF福森が後ろにジャンプしながら頭で合わせて同点とする。

 これで一気に逆転まで行きたい札幌だったが、すぐに失点をしてしまう。後半29分、左サイドでボールを持った千葉DF金井が大きなクロスを中央へ入れると、ワンバウンドしたボールが誰も触れることなく札幌ゴールに吸い込まれた。

 またもや突き放され、いつもなら気落ちしてしまいそうな展開だが、この日の札幌は違った。失点直後の後半31分、こぼれ球を拾ったDF河合がゴール前にロングボールを送り、上原が頭で折り返すと、スピードに乗った石井が素早く押し込んで再び同点に。

 完全に勢いに乗った札幌に対し、千葉は意地の守りで跳ね返し続ける。このままドロー決着かと思われたアディショナルタイム6分、期待通りのドラマが待っていた(千葉にとっては悪夢だが・・・)。

 札幌が得た右サイドからのコーナーキック。GKクまで攻め上がり勝利への執念を見せる。福森が蹴ったボールは一度跳ね返されるも、ボールを拾った札幌がつなぎ、ゴール前の混戦に向かい福森が再度センタリングを送る。ここに抜群のタイミングで入り込んだ上原がヘディングで逆転ゴールを突き刺し、直後にタイムアップ。これで札幌は12勝15分け12敗、勝ち点を51に伸ばし、順位は10位に浮上。残り3戦、プレーオフ圏6位のV・ファーレン長崎とは勝ち点差6に縮まった。

 次節札幌は11月7日に札幌ドームで13位の徳島ヴォルティスと対戦する。

 (試合の写真はいずれも11月1日、札幌ドーム、撮影・石井一弘)


 上写真/前半3分、一番後ろから前線にパスを出す札幌DF河合(4番)。河合はJリーグ通算300試合出場で試合開始前に表彰を受け、この試合ではキャプテンとしてチームをまとめ堅実なプレーで勝利に貢献した


 上写真/前半追加タイム3分、千葉FW森本がGKクに倒されてPKの判定、FWネイツ・ペチュニク(11番)が札幌GKク・ソンユンの動きを読み切ってゴール左に決めて先制。ゴール裏を埋めた札幌サポーターには屈辱のゴールとなった


 上写真/後半18分、千葉FW森本(9番)の猛攻を懸命に防ぐ札幌DF河合(4番)、MF稲本、小野(44番)、櫛引。左は千葉FWネイツ・ペチュニク(11番)


 上写真/後半24分、札幌はMF小野を起点にMF石井のパスにDF福森(24番)がヘッドで決め同点とする。左端FW都倉(9番)、右MF宮澤(10番)、千葉MF佐藤(7番)が残念そう


 上写真/後半29分、千葉DF金井に勝ち越し点を決められ天を仰ぐ札幌MF宮澤(10番)と悔しがるGKク・ソンユン(25番)


 上写真/後半31分、札幌DF石井(19番)がDF上原のパスを受けて同点ゴールを決め、FW荒野(27番)と手を合わせながら咆える。石井は今季初ゴール。右端千葉FWネイツ・ペチュニク(11番)


 上写真/後半追加タイム3分、高く弾んだルーズボールをオーバーヘッドでシュートする札幌のFWナザリト


 上写真/後半追加タイム6分、決勝点となる札幌DF上原のヘディングシュートが決まり、ベンチからも選手が飛び出して、まるで優勝したかのような大騒ぎ。左から札幌DF櫛引、MF石井(19番)、GKク・ソンユン、FW都倉(ビブス11番)、右端MF小野、その左MF稲本


 上:左側写真/後半20分、MF稲本に代えて出場させるDF上原(左端)の脇で選手に指示を出す札幌の四方田修平監督(右端)

 上:右側写真/後半18分、DF中村に代えて金井(右)を出場させる直前、大きなゼスチャーで選手を鼓舞する千葉の関塚隆監督

※四方田監督の試合後のコメントは、本サイト左にある「コンサドーレ札幌公式ホームページ」バナーから、「エンタメ」ページの「試合レポート」でご覧いただけます。

ジェフユナイテッド市原・千葉の関塚隆監督のコメント
 「立ち上がり、背後を狙うボールを使ったり、サイドに広げたりの札幌に対し、しっかり最後のところをやらせずに、だんだんとリズムを取り戻してきた。前半のアディショナルタイムにはPKから先制できた。
 後半は、ロッカーアウトが少し遅れ、時間ぎりぎりで入り、非常にまずかった。そういう中からサイドを突かれて失点し、その後1点を奪ったのですが、球際や前への推進力、ゴール前での思い切りの良さなど札幌に上回られました。
 これらをしっかりと次の試合に生かしていかなくてはならないと思っています。」

編集部 写真はいずれも石井一弘撮影