１０月４日にアウエーの味の素スタジアムで行われた、コンサドーレ札幌対東京ヴェルディのＪ２第３５節。前半、ＭＦ小野がＪリーグで約４年ぶりとなる得点を奪うと、後半には途中出場のＭＦ上里が追加点を決め２−０の完封勝利。４試合ぶりの白星を敵地で挙げた。

　試合は、立ち上がりから東京Ｖに主導権を握られる展開となる。対する札幌は集中した守りで東京Ｖに決定機は与えない。札幌は我慢の時間帯となっていたが、ボールを奪ってからの素早い攻撃で、相手の一瞬の隙をつく。

　前半３３分、ＤＦ前貴之が札幌陣内からロングボールを送ると、裏へ抜け出したＦＷナザリトがボールを収め、中央の小野へ折り返す。ペナルティエリア外でフリーで受けた小野は右足でのキックフェイントからボールを持ちかえ左足シュート。糸を引くようなきれいにカーブのかかったボールは、東京ＶＧＫ佐藤の手をかすめゴール左隅に吸い込まれた。

　小野の移籍後初ゴールで勢いに乗りたい札幌だったが、前半終了間際にはあわや失点というシーンを作られる。しかし、ここはゴールバーに助けられ、１点リードで折り返す。

　後半、ホームで負けられない東京Ｖが怒涛の反撃を仕掛ける。札幌は体を張った守りで対抗し、選手の体力も消耗していく。その中、四方田監督は状況を見極め、交代のカードを切って行った。

　すると、東京Ｖの猛攻を凌いでいた後半４２分、途中出場していたＭＦ荒野とＭＦ上里によって試合を決定付ける追加点が生まれる。

　左サイドで粘ってキープした荒野が、相手守備陣２人を一気にかわしドリブル突破。ペナルティエリア内左奥へ侵入すると、ゴールライン際から中央へマイナスのクロス。そこへ走り込んできた上里が得意の左足を一閃。ボールはゴール右上隅へ決まった。

　その後、落ち着いた試合運びをみせた札幌が東京Ｖに反撃を許さず、２−０の勝利。これで札幌は１０勝１５分け１０敗、勝ち点４５としたが順位は変わらず１３位のままとなっている。

　次節札幌は１０月１０日に札幌厚別公園競技場で９位のツエーゲン金沢と対戦する。