コンサドーレ札幌ピックアップ情報

一覧に戻る

天皇杯コンサドーレ勝ち進む

15・09・11
四方田監督の「偵察力」で連勝

 Jリーグの1部リーグは2ステージ制になってひと段落。J2リーグも30試合を終えて天皇杯を迎えた。第95回天皇杯全日本サッカー選手権大会が、8月29日から始まった。プロ・アマを問わず日本サッカー協会の第一種加盟チームが出場できる、日本最強チーム決定戦。今年はGiant killing(大物食い)の一風変わったキャッチフレーズのあるポスターを初めて見た。

 47都道府県の代表とJFLの第1ステージ優勝のヴァンラーレ八戸FC。さらにJ1の18チーム、J2の22チームで合計88チームが出場する。J1のアジア・チァンピオンズリーグ(ACL)出場のガンバ大阪、柏レイソル、浦和レッズ、FC東京の4チームは、ベスト12が決った後のラウンド16から登場する。

コンサドーレは札大と横浜FC破る

 8月29日、札幌厚別公園競技場でJ2コンサドーレ札幌と道代表の札幌大の1回戦があった。この日一番胸躍らせて試合を迎えたのは四方田修平監督。負けるはずはない相手だが、試合から遠ざかっている選手や公式戦初の若手を使いたい。GKに杉山哲を入れキャプテンマーク。DFには永坂勇人、進藤亮佑のコンサド公式戦初出場、さらに今季5試合目のMF上原慎也、FW前田俊介も出番が来たかというベテランら。終わって見ると5−1の大勝。四方田監督が就任6試合目で初勝利を飾った。

 2回戦の9月5日は横浜FCが相手で、ちょっと手強い。今季のJリーグ戦アウエーで0−0と引き分けているが、出場メンバーを見て四方田監督はFWの巨漢・大久保哲哉(35)=190センチ81キロが気がかりだった。コンサドのDF陣は櫛引一紀・前貴之・福森晃斗の3バックだったが、守りの強い堀米悠斗と前寛之、さらにMF上原慎也にサイドからのパスを止めさせた。

スタメンに小野伸二と稲本潤一

 もう一つの話題は小野伸二と稲本潤一の元日本代表のスタメン登場。北海道新聞によると2004年6月の英国での国際親善試合で、イングランドと戦った時以来という。厚別での戦いは、稲本がボランチの位置から少し下がったポジション。ここからボール回し、小野を中継してFW宮澤裕樹に渡り、前半28分FWナザリトの得点を生み出し1−0で勝利した。これで四方田監督はトップチーム就任以来2勝3分け2敗の五分五分になった。

 次の試合は9月12日午後1時から札幌ドームでJ2リーグ31節。ここも横浜FCと対戦する。天皇杯は3回戦でJ1のサガン鳥栖と10月14日対戦するが会場と時間はまだ決まっていない。

 後日、日本サッカー協会は3回戦の鳥栖−札幌は、鳥栖ベストアメニティスタジアムで午後7時から行う―と発表した。


横浜FCミロシュ・ルス監督のコメント
 「前半、札幌さんのパフォーマンスにやられてしまった。実際に1対1、タックルの場面でもアグレッシブさにおいても札幌さんの方が上回っていた。そこからセカンドボールを拾われて点数も取られたし、それが敗因だと思います。
 後半は少し変化をしてボールを収めることができ、アグレッシブさも出てきてセカンドボールを拾い、いいクロスも上げられたのですが、チャンスで同点にすることができず敗戦に終わったというのが今日のゲームです。1週間後にまたリーグ戦で札幌さんと試合があります。これから準備をする事で勝ち点を収めたいと思います」

                                        (池田 淳)


 上写真/天皇杯1回戦コンサドーレ札幌対札幌大学、前半17分、札幌MF前寛(38番)が先制ゴールを決め、照れたように舌をペロリと出した。左はMF上原。8月29日、札幌厚別公園競技場、撮影・石井一弘


 上写真/前半39分、札幌DF進藤からの左サイドのクロスにMF上原(14番)が胸でトラップし、左足ボレーシュートを決め2点目をあげる。札大GK花田(1番)。左から札大DF廣瀬(4番)、工藤(20番)、MF池田(6番)。8月29日、撮影・石井一弘


 上写真/後半29分、札幌DF進藤(右)がFW中原のパスを受けて、札大GK花田をかわしてゴールを決め5点目をあげる。進藤は高卒ルーキーで嬉しい初ゴールとなった。8月29日、撮影・石井一弘


 上写真/後半34分、札幌MF小野(44番)が札大FW澤野(後方)のマークをかわしながらボールをキープ。小野はこの試合後半19分から途中出場、これまでで最長となる26分間プレーし、チームをまとめた。小野のプレーに再三スタンドから「ウォー!!」という歓声が起こった。8月29日、撮影・石井一弘


 上写真/後半41分、札大MF阿部のクロスを受けたFW澤野(10番)がヘディングシュート、札幌GK杉山(30番)が一旦クリアしたこぼれ球を再度澤野がヘディングで押し込み1点を返す。右は札幌DF永坂(29番)。8月29日、撮影・石井一弘


 上写真/天皇杯2回戦コンサドーレ札幌対横浜FCの試合、ゴール前に攻め込む札幌FWナザリト(50)と左に小野伸二(44)。横浜FCはゴール前を固め4、5人で守備ラインを敷く。9月5日、札幌厚別公園競技場、Photo jun


 上写真/先制ゴールを決めた札幌FWナザリトがガッツポーズで応えて見せる。9月5日、Photo jun


 上写真/コンサドーレ札幌1−0勝利を示す電光掲示板。札幌厚別公園競技場に2015年6月新設された。約3億円で、陸上とサッカーのソフトが入っている。サッカーは天皇杯で初使用。9月5日、Photo jun


 上:左側写真/前半28分に挙げた札幌FWナザリトの先制ゴールが決勝点。今季6点目を挙げ、久々に記者団に囲まれる。6月の肉離れ以来という
 上:右側写真/横浜FC戦を終わって四方田監督の記者会見。9月5日、Photo jun