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J2第29節(8月15日)、小野&稲本の共演も得点を奪えず岡山とドロー

15・08・19
 コンサドーレ札幌は8月15日に札幌ドームで17位のファジアーノ岡山と対戦。前半スコアレスで折り返した札幌は、後半、MF小野、稲本を投入し好機を作るも無得点。ホームで岡山と0−0の引き分けとなった。これで札幌は11戦未勝利となり、8勝13分け8敗、勝ち点を37としたが、順位を12位に後退させている。

 どうした札幌―。四方田体制4戦目、またも得点を奪うことは出来ず。

 ここまで10試合勝ち星なしの札幌と7戦未勝利の岡山の一戦。白星を手にしたい両者は試合立ち上がりから主導権を握るべく、激しいボールの奪い合いを見せる。

 札幌はFWナザリトとFW内村のツートップの好連携から何度かチャンスを迎えるも、元日本代表DF岩政を中心に守る岡山DF陣を崩しきるまではいかない。

 前半最大の見せ場は終了間際のアディショナルタイム、スローイングからつなぎ、内村がドリブルで仕掛けると岡山DFがスライディングでカットに入る。このこぼれ球がナザリトの足もとに転がりGKとの1対1。渾身のシュートを放つも岡山GK中林のファインセーブでゴールならず。0−0で折り返した。

 後半に入っても試合の状況は変わらず一進一退の攻防が続いた。流れを変えるべく後半20分に四方田監督が動き、MF菊岡に代えてMF小野を投入。

 この交代でスイッチが入った札幌は、小野にボールが集まり、次々と岡山ゴールに迫る。小野自らも前線に顔を出す積極的なプレーで終盤の猛攻につなげていく。

 それでも得点を奪えずにいると、四方田監督は後半42分に稲本を入れ最後の勝負に出る。パスの出所が増えた札幌は小野、稲本を経由して惜しいチャンスを作った。試合終了間際には、小野の絶妙なラストパスから内村がスピードに乗って左足シュート。しかし、ここも岡山GK中林のブロックにあいノーゴール。後半だけで内村は4度の決定機があったものの決め切れず、結局スコアレスドローで終わった。

 次節札幌は8月23日にアウエーのうまかな・よかなスタジアムで15位のロアッソ熊本(勝ち点35)と対戦する。

 (試合の写真は8月15日、札幌ドーム、撮影・石井一弘)


 上写真/前半15分、札幌は右サイドからDF前貴、MF菊岡をつないだボールを、久し振りに先発したFWナザリト(左)がオーバーヘッドでシュートするもGKの正面でゴールならず。中央岡山DF篠原(39番)、右岩政(35番)


 上写真/後半15分、札幌右CKからニアサイドのMF宮澤がヘッドですらし、相手選手に当たったボールはゴールに向かったがゴールラインぎりぎりで岡山MF島田(17番)にクリアーされた。中央札幌DF福森(24番)、右端MF荒野、その左FW内村(13番)、岡山GK中林(1番)


 上写真/2試合ぶりに先発し、センターバックとしてチームを統率したキャプテンDF河合(4番)。後半16分、相手GKからのボールにFW久保(13番)とヘッドで競り合う。守備の要として完封はしたが、勝ちにはつながらなかった


 上写真/後半20分から途中出場した札幌MF小野(44番)が直後の21分、岡山MF矢島をかわしながら前線のFWナザリト(左)へ“流石”のパスを出す


 上写真/後半27分、札幌MF小野(中央)が倒されて得たゴール正面からのFK、FWナザリト(50番)が蹴りたそうな素振りを見せながら、何か言って攻撃の位置に移動する。結局左端のDF福森が蹴ったがゴール上にはずす


 上写真/後半追加タイム1分、札幌MF小野(44番)がボールをキープ、その右サイドをFW内村が追い越すように駆け上がってゴール前に走る


 上写真/後半追加タイム1分、MF小野からのパスを受けてFW内村(右)が岡山のDF竹田とぶつかりながらシュートするもGKの正面でゴールならず


 上写真/ファジアーノ岡山とスコアレスドローに終わり、疲れ切った表情のコンサドーレ札幌の選手たち。初めて札幌の選手として同じピッチに立ったMF稲本(17番)、小野(44番)の表情が悔しさを物語っている。他の選手は左からMF宮澤(10番)、DF河合(4番)、GK金山、DF前貴(6番)、櫛引(5番)、福森


 上:左側写真/後半16分、大声で選手を鼓舞する札幌の四方田修平監督

 上:右側写真/前半追加タイム1分、札幌MF荒野(27番)のスローインの時、大声で守備位置を指示する岡山の長澤徹監督

※四方田監督の試合後のコメントは、本サイト左にある「コンサドーレ札幌公式ホームページ」バナーから、「エンタメ」ページの「試合レポート」でご覧いただけます。

ファジアーノ岡山の長澤徹監督のコメント
 「ゲームは、勝てなかったのは非常に残念だが、我々がいま改善、修復したり、やろうとしていることは、徐々に表現できるようになってきている。札幌も同じような状況で、お互いに死力を尽くして、どちらに転んでもおかしくない展開になっていたが、そうした中で、今日の選手たちは、しっかりした改善面が、そのまま出たゲームだった。
 札幌は四方田さんに監督が代わって、非常にアグレッシブなサッカーを展開する中、この札幌ドームの雰囲気中でかなり勢いを付けてくるだろうと予想した。立ち上がりは、相手の圧力を見ながら、進めたが上手く規制しながら入っていけたと思う。攻撃面は最後のボールを止めるところやスペースを作るところなど、ジャッジが合わずチャンスをものにできないところがあった。修正したい。チームのメソッドは取り戻してきており、勝ち切れるように一歩ずつ踏み出していけるようなチームに仕上げていきたい。トレーニングを含め、残り試合でしっかり形にしていきたい」

編集部 写真はいずれも石井一弘撮影