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コンサドーレ札幌、バルバリッチ監督を更迭

15・07・26
 上写真/7月24日付けでコンサドーレ札幌の監督に就任した四方田修平氏。白い恋人パーク内の同事務所で=PHOTO・JUN


四方田修平U−18監督が昇格

 コンサドーレ札幌は7月24日札幌市内で記者会見を開き、「7戦連続勝利がない。現在9位で成績不振」とバルバリッチ監督(53=ユーゴスラビア出身)を同22日のギラヴァンツ北九州戦の終了後、北海道フットボールクラブ(HFC・野々村芳和社長)の三上大勝強化本部長が、直接「辞めてもらう」旨の「監督更迭」を伝えたと発表した。
 後任には、16年間コンサドのアカデミー・アンダーユース・18歳(U−18)のコーチ、監督を務めた四方田(よもだ)修平氏(42)をトップチームの新監督に迎え、26日の愛媛FC戦から指揮を執る―ことを決めた。四方田新監督の任期は7月24日から2016年1月3日まで。
 四方田監督は、現在、群馬県で行われているU−18の全国大会に出場のチームも率いていたが、コーチの川口卓哉氏に統率役を任せる予定。
 四方田監督は、1973年3月14日生まれの千葉県出身。習志野高―順天堂大―筑波大学大学院出で、筑波大蹴球部コーチ、1998年のW杯フランス大会の岡田武史監督のもと日本代表のスカウトマン(戦況分析者)を務めた。その縁で岡田監督になった1999年にコンサドのアシスタントコーチ、2002年からU−18コーチ、2004年にはU−18の監督、2012年には第20回Jリーグユース選手権で優勝した。現在3年目の堀米悠斗、深井一希、中原彰吾、神田夢実、2年目の前寛之らが当時のメンバー。Jリーグ監督に必要な「S級ライセンス」は2015年5月に交付された。


ご苦労さんバルバリッチ

 イビッツァ・バルバリッチ氏は現クロアチア出身で、2014年8月、財前恵一監督の更迭に伴い就任、今季も引き続き「J1昇格」をうたい文句に前半21試合を戦った。8勝10引き分け3敗と6位。折り返して大宮アルディージャ(1位)、セレッソ大阪(4位)、カマタマーレ讃岐(15位)に3連敗、さらに北九州(11位)に引き分けとここ7試合で、引き分け3の勝ち点3だけにとどまった。
 バルバリッチ監督は「このクラブで働く機会を頂けたことに感謝しています。選手たちが見せてくれた成長は満足するものでした。J1昇格という目標をチーム一丸となって達成して欲しいと思います」と別れのコメント。


新監督記者会見

 四方田監督は「J1昇格の可能性は十分残している。選手はそれなりに進歩していると思う」と語り、オファーをもらい決めた訳は「16年間このクラブにお世話になってきたので、少しでも還元できればという気持ちで引き受けることを決断しました」という。さらに今後のイメージは「攻守にバランスの取れたサッカーをしたい。現状は守備の構築は高いレベルにあると思う。その中で1−0を守りきる部分でしたり、1−0からさらに2点目を取れるチームにしていきたい」と今後を見据えていた。


岡田・野々村・四方田

 HFCの野々村芳和社長も記者会見をして、岡田武史元監督(現FC今治オーナー)の密接な関係を語った。「心配して岡田さんから電話が入った。四方田は岡田さんの秘蔵っ子のようなところもあるので、心配だったのでしょう。『絶対大丈夫だけど、この場面はフィフティーフィフティーだぞ』と言われた。50%あれば(私は)いいと思いたい」と。
 2001年J1昇格した初めての年に「月刊 コンサドーレ」発刊された。創刊号の3月号が手元にあった。フロントは播戸竜二(現・大宮アルディージャ)は、この写真も吠えている。「オーストラリア・キャンプ最前線」や岡ちゃんの「ファーストチャレンジ」さらに背番号7の野々村社長、アシスタントコーチには四方田監督。4月号はJ1初陣白星発進、2−1でセレッソ大阪に勝利。播戸とウィルの得点だった。当時Jリーグ・キャプテンだった川淵三郎さんは「札幌よ、台風の目になれ!」と称賛、インタビューの中で、「素晴らしいサポーターは、北海道・札幌の文化」と称賛していた。
 もう一つおまけ。四方田監督の、筑波大学院の研究室長が、FIFA理事になった田島幸三さん(日本協会副会長)で、論文は「サッカーにおけるスライディングタックルに関する研究」というから、体を張ったプレーが見どころか?
池田淳