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大宮戦 プロカメラマン“石井一弘の目”「前兄弟がマッチアップ?」

15・07・14
      上写真1/若い選手で構成された大宮戦の先発メンバー。

 7月8日に行われたJ2後半戦の初戦、コンサドーレ札幌は首位大宮アルディージャと対戦。前半たて続けに2点を先取しながら逆転負け、大魚を逃した。この試合、札幌の先発メンバー(上写真1)の平均年齢は22.45歳と若い。前列右端キャプテンマークを付けたFW内村(13番)が30歳、その左先制点を決めた古田が24歳、前列左端MF宮澤が26歳、後は皆、五輪出場資格がある22歳以下だ。

 (試合の写真はいずれも7月8日、札幌ドーム、撮影・石井一弘)


 上写真2/兄弟で先発した札幌の前貴之(6番)、寛之(38番)が後半43分、ピッチ上でぶつかる

 この日、札幌はDF前寛之、MF貴之の兄弟が共に先発して同じピッチに立った。6月6日のアウエー千葉戦でも同時先発したが、この時は左右に離れていた。今回はホーム初で、しかも同じ右サイドでの共演だ。しかし、後半43分、大宮GKからのロングボールに兄弟で“衝突”してしまった(上写真2)。ひと声かけ合えば、こんなみっともない場面を見せずに済んだと思うが、余裕がなかったのだろう。これに象徴されるように若さが裏目に出てしまった試合だったと思う。

 そもそも、張り切り過ぎたのか?前半40分、MF深井が膝を痛めたのが逆転劇の始まりではなかったか。私を含めたカメラマンの多くが、タンカに乗せられて退場する深井に気を取られて、42分に大宮のFW家長に1点返されたシーンを見ていない。「あれぇ!、何!、入れられちゃったの」、という感じ。確かに41分に深井に代わって上里が入っているのだが、まだ十分体制が整わないうちに決められてしまった。

 そして、後半15分同点弾となる大宮MF横谷のシュートを、このところ進歩の著しい守護神GKク ソンユンが、何とトンネル。こうなれば後はベテランぞろい、試合巧者の大宮にとって逆転までは時間の問題だったろう。同点とされた直後の16分にFW内村に代えてMF菊岡が投入されたが、30分大宮DF和田に逆転弾を決められた。35分MF小野が投入されたが、もはや、手遅れだっただろう。


 上写真3/大宮戦後半36分、思い切ったクロスを入れるMF前寛之(38番)と右、兄のDF貴之(6番)。なぜか両監督がじっと見ている

石井一弘