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J2第6節(4月5日)、ナザリトの3戦連続弾で東京Vと分ける

15・04・11
 コンサドーレ札幌は4月5日に札幌ドームで8位の東京ヴェルディと対戦。前半は互いに守りの意識が高く、膠着状態。後半、東京Vが先制点を奪うも、札幌がすぐさま反撃し同点。1−1のドロー決着となった。これで札幌は2勝2分け2敗の勝ち点8、順位は9位となっている。

 互いに連戦の影響もあり、開始から相手の長所を消し合う慎重な展開が続いた。

 札幌は、この日3バックの中央に入った稲本が的確なカバーリングと球際の強さを発揮し、ピンチの芽を摘んでいく。対する東京Vは、FWナザリトへのロングボール対策を怠らず、セカンドボールも拾っていった。

 運動量の上がらない札幌は、サポートが足りず、攻撃のスイッチが入らないまま、0−0で前半終了。

 後半に入っても大きくペースは変わらない印象だったが、一瞬の隙をつき、東京Vが先に重い扉を開く。

 後半15分、札幌が中盤のキープで油断し、ボールを奪われると、東京Vは右サイドに展開。慌てて札幌守備陣も戻るが、東京FW平本にセンターリングを入れられ、最後はフリーとなった東京MF南が頭で合わせ先制。

 危機感を持った札幌は、やっと反撃ののろしを上げる。

 後半25分、右サイドからMF古田がドリブルで中央に切り込みFW都倉に横パス。下がりながら受けた都倉は、優しいワンタッチでDFの背後にピタリとボールを落とす。待っていたのはナザリト。東京DFとの隙間で素早く反転し、右足ボレーシュート。ゴール裏サポーターに向かって、豪快にネットを揺らして見せた。

 一気に逆転としたい札幌だったが、その後もトップギアに入らないまま1−1でタイムアップ。ホームで辛くも勝ち点1を得る結果となった。

 次節札幌は、4月11日にアウエーの香川県立丸亀競技場で、勝ち点8で並ぶ10位のカマタマーレ讃岐と対戦する。

 (試合の写真はいずれも4月5日、札幌ドーム、撮影・石井一弘)


 上写真/後半5分、東京VのMF南のシュートを五輪予選韓国代表の遠征から帰った札幌GKク・ソンユン(中央)がキャッチ


 上写真/後半15分、東京VのMF南(11番)が先制ゴールを決め、三竿(20番)と抱き合って喜ぶ。札幌MF古田(15番)、宮澤(10番)が渋い表情を見せ、右端は「まだ時間がある」とばかり、イレブンを鼓舞するFW都倉(9番)


 上写真/後半20分、FW都倉が倒されて得たFKをMF福森(左)が蹴ったが、右ゴールポストをかすめるように惜しくもはずす。FWナザリトも蹴る構えのフェイントをしていた


 上写真/後半25分、同点ゴールを決めガッツポーズの札幌FWナザリト(50番)


 上写真/後半25分、札幌は同点ゴールを決めたFWナザリト(50番)を絶妙のアシストをしたFW都倉(9番)が手荒く祝福。左は起点となったMF古田(15番)


 上写真/後半43分、札幌DFパウロン(3番)が右サイドをかけ上げるMF古田にパスを出す


 上写真/後半追加タイム3分、右サイドを駆け上がる札幌MF古田(15番)、このところずっと先発し存在感を示している。後半25分にはFWナザリトの同点ゴールの起点となった


 上写真/後半11分、指示を出す札幌のバルバリッチ監督

※バルバリッチ監督の試合後のコメントは、本サイト左にある「コンサドーレ札幌公式ホームページ」バナーから、「試合情報ページ」でご覧いただけます。


 上写真/前半18分、手を叩きながら大声で指示を出す東京Vの冨樫剛一監督。

東京ヴェルディの冨樫剛一監督のコメント
 「連戦の中、本当に選手たちは最後までゴールを目指して走り、必死に体を張って90分戦い抜いてくれました。最後の最後まで勝ち点3をとるチャンスはあった。後半自分たちがシステムを変えて攻撃的に出るというところで言えば、チャンスも構築できたかと思う。ただ一回のプレーで追いつかれたのは残念でありますが、自分たちが成長している実感はあります。また前を向いて上を目指してしっかりとトレーニングして戦いたいと思います」。

※昨年9月から東京ヴェルディを率いる冨樫監督は、1996年から2年間コンサドのDFとして、高橋武夫、フェルナンデス監督時代に、平川弘(道新コンサド通信簿筆者)、村田達也(現ヴェルディ・コーチ)、沖田淳(札幌コーチ)、ペレイラ、吉原宏太らとプレーしていた。
編集部 写真はいずれも石井一弘撮影