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J2第2節(3月15日)、ホーム開幕戦、長崎にまさかの完敗

15・03・19
 3月15日にホーム開幕戦となる札幌ドームで行われた、コンサドーレ札幌対V・ファーレン長崎とのJ2第2節。前半に先制を許した札幌は、後半、退場者を出すと最後まで相手ゴールを揺らせず0−1の完封負けを喫した。

 試合は、立ち上がりから長崎に押し込まれ、両サイドの選手もDFラインに吸収され5バックのような形となった札幌。そのことで中盤の空いたスペースを長崎に使われ、ボールホルダーにプレッシャーがかからず苦しい展開が続く。

 前半20分、長崎右サイドからのスローイングをつながれ、速いクロスを長崎MF木村がダイレクトでシュート。一度は札幌DF櫛引がブロックするが、こぼれ球に木村が素早く反応し、反転からの強烈な右足で先制点を奪われた。

 反撃に出たい札幌だったが、選手間の距離が遠く、サポートがないまま前線にロングボールを蹴り込むだけという単純な攻撃に終始。全体が間延びしているためこぼれ球を拾うことも出来ず、前半はシュート1本という内容で折り返した。

 後半に入り、MF稲本に変えて新加入のMFニウドを投入するも、流れは変わらず時間だけが進む。すると焦りからなのか、後半17分にはMF宮澤がこの日2枚目のイエローカードを受けて退場。数的不利となり、反撃のチャンスがさらに遠のいた。

 札幌はホーム開幕戦に期待を持って駆け付けた18,086人が見守る中、最後までチャンスらしいチャンスを作り出せず、内容でも長崎に完敗と言える一戦だった。

 この日札幌が放ったシュートはたったの3本(これでは余程の決定力がないと点数は生まれない)。確かに、FWのナザリト、都倉の強さは大きな魅力だが、前線のターゲットだけに頼らない攻撃の構築が急務だろう。

 次節札幌は3月21日に札幌ドームでアビスパ福岡と対戦する。

 (試合の写真はいずれも3月15日、札幌ドーム、撮影・石井一弘)


 上写真/前半20分、長崎のMF木村(左から2人目の8番)に先制ゴールを決められぼうぜんとする札幌のFW宮澤(10番)、GKク・ソンユン(25番)、MF前貴之(6番)


 上写真/前半23分、長崎の左CKからの攻撃をMF稲本(中央)らクリアして押し上げる。ホーム開幕戦となった長崎戦は、開幕戦勝利への期待と新加入の稲本人気も加わり1万8000人を超える観客が集まり、昨年の開幕戦の入場者数を超えた


 上写真/前半32分、体をいっぱいに伸ばして奮闘する札幌のMF稲本(17番)。一方的に押し込まれる展開に守備の体制を変えざるを得ず、後半からニウドと交代した


 上写真/後半開始から稲本に代わって途中出場した新加入のニウド(42番)がデビュー、後半10分右サイドを駆け上がりタテパスを出す。中央はFW都倉


 上写真/後半15分、札幌FW都倉(9番)がドリブルで駆け上がるも、長崎DF李栄直(7番)、MF岸田(その後方)の2人がかりの守備につぶされる


 上写真/後半追加タイム4分、札幌は右からのクロスにFW都倉が落とし、ナザリト(50番)がゴール前に迫るも、長崎のDF刀根(21番)、FW高橋(39番)の厳しい守りに豪快な“空振り”、唯一とも言える同点のチャンスを逃して万事休す


 上写真/長崎に0―1で敗れ、長崎FWイ・ヨンジェ(27番)とMF古部(17番)がハイタッチで喜ぶ後方で無念の表情の札幌の選手たち。左からMF上里(20番)、ニウド(42番)、FWナザリト(50番)、都倉、DFパウロン(3番)FW内村(13番)、MF前貴(6番)、DF櫛引(5番)


 上写真/長崎戦で後半に顔をそろえた外国人助っ人のDFパウロン(3番)、FWナザリト(50番)、MFニウド(その右、顔が半分見える)だったが、結果は残せなかった


 上:左側写真/後半42分、押し込まれる展開に懸命に指示を出す札幌のバルバリッチ監督
 上:右側写真/前半14分、副審にクレームする長崎の高木琢也監督だが、札幌のすべてを読み切っているような余裕の表情だった

※バルバリッチ監督の試合後のコメントは、本サイト左にある「コンサドーレ札幌公式ホームページ」バナーから、「試合情報ページ」でご覧いただけます。

V.ファ―レン長崎の高木琢也監督のコメント
 「『札幌は3バックで来るが、極端に気にしなくてもよい』と言って、選手を送り出した。(監督としては)意識しなかったわけではないが、普段練習していることが、うまく行った。前節は良い試合だったが、ホームで(千葉に)勝ち切れなかった。今日アウエーで初勝利、勝ち点を取れたことはうれしい。木村は良い仕事をしてくれた。若い(20歳)ので、これからも頑張ってほしい。札幌さんには、トップをうまく抑えれば、行けると思っていた。10人になってからは、気を抜かずに最後まで頑張れたと思う。」

編集部 写真はいずれも石井一弘撮影