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プロカメラマン“石井一弘の目”「2013シーズン」

13・12・11
 上写真/今季の開幕戦の先発メンバー。前列左から、FW内村(13番)、MF神田(28番)、上里(20番)、古田(15番)、DF松本(27番)後列左から、MF河合(4番)、GK杉山(30番)、DFチョ・ソンジン(5番)、FWテレ、DF櫛引(25番)、奈良。3月3日、フクダ電子アリーナ、撮影・石井一弘


 上写真/今季の最終戦の先発メンバー。前列左から、DF奈良(23番)、日高(2番)、MF前田(11番)、FW内村(13番)、MF荒野(24番)、河合(4番)後列左から、GK杉山(30番)、MF宮澤、三上、DF櫛引、上原(14番)。11月24日、札幌ドーム、撮影・石井一弘


 今季の開幕戦と最終戦の先発メンバーを比較しながら、1年を振り返ってみる。

 どちらの先発にも名を連ねているのは、キャプテンMF河合、GK杉山、FW内村、DF櫛引、奈良の5選手だけだ。しかし、シーズン中、多くの試合に出場し、皆が認める真のレギュラーといえるのは、内村、杉山、奈良の3選手だけだ。河合は負傷が多く、途中はほとんど出場していない。櫛引はシーズン初めこそ使われたが、後半は駄目だった。

 開幕戦で驚いたのは、U−18からの昇格組みの1人、MF神田と大卒ルーキーで元U−18のDF松本だった。FWテレには大きな期待から、私はこのコラムで「大バケするかも!」と持ち上げたが、結果的にはシーズン途中で解雇となってしまった。

 開幕スタメンこそ逃したが、大いに活躍したのはFW前田。エース内村と共に1トップの座を争った。そしてDF上原だ。シーズンを通して左サイドバックを守り、機を見て左サイドを駆け上がる攻撃は相手の脅威になったと思う。MF宮澤も落ち着きと闘志が前面に出てきた。コンスタントに活躍したのはDF日高、進境著しいのはMF荒野だ。

 シーズン途中で加入したベトナムの英雄レ コン ビンと長身FWフェホも話題となった。特にビンには来季もやってもらいたい。大ベテランMF砂川の今季の活躍も見逃せない。10月20日、山形戦のFKのゴールは“いぶし銀”ではなく“ド派手”だった。

 総合的にみると、開幕戦で千葉を破って今年は行けるかなと思った矢先の連敗。そのどん底から、U−18からの昇格組みを中心とした若手とベテランがうまく融合、プレーオフ進出目前という状況までチームを立て直し、成長させたといえるだろう。来季に期待しよう。

石井一弘