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J2第42節(11月24日)、最後まで1点が遠く。北九州とドローで閉幕

13・11・29
 11月24日、札幌ドームで行われたJ2最終戦となる第42節。コンサドーレ札幌対ギラヴァンツ北九州との試合は、立ち上がりから慎重な展開。後半に入ると1点の欲しい札幌が攻勢に出るも、引いて守る北九州の守りを崩せず、そのままスコアレスドロー。これで札幌の最終成績は20勝18敗4分け、勝ち点64の8位となり、プレーオフ圏内の6位には勝ち点2及ばなかった。

 勝ち点3を積み上げれば、得失点差の優位性からプレーオフ圏進出が濃厚だった札幌。この一戦の重みを分かち合う、24,813人のサポーターが集結した。

 しかし、その状況が札幌の動きを鈍くしたか―。

 先に点数を取られたくないという心理が強く、攻撃に人数をかけて攻めるシーンが少ない。対する北九州も自陣に引き、守備を固める戦術で、互いに決定機がないまま前半が終了。

 迎えた後半、先制点の欲しい札幌が攻めに出る。がっちりと守りを固めた北九州相手に対し、チャンスを作りかけるが、決定的な場面は少ない。高い位置でボールを奪っても、勝負の縦パスを入れられずバイタルエリアで停滞。サイドからのクロスに活路を見いだそうとするも、最後のところで跳ね返され続けた。

 一番の決定機は、後半27分から交代で入っていたレ コン ビンの直接フリーキック。利き足の右で狙うには絶好の位置から鋭いキック。相手キーパーも届かず入ったか―と、思った瞬間、右ポスト直撃。サポーターのため息に変わった。

 結局、最後までゴールは遠く、0−0のドロー。2013シーズンのタイムアップを告げる笛が鳴り響くと、札幌ドームがしばしの静寂に包まれた。

 惜しくも目標としていたプレーオフ進出はならなかったが、財前体制1年目のシーズンにサポーターからも温かい拍手が送られた。最後まで可能性を残す緊張感の高い戦いは、若手選手にはかけがえのない経験となったはず。これを糧に来季の躍進を大いに期待したい。

 (写真はいずれも11月24日、札幌ドーム、撮影・石井一弘)


 上写真/前半7分札幌MF三上(左端)が左サイドからシュートを放つが、ゴール右にはずれる。右端DF上原(14番)


 上写真/前半19分北九州の攻撃をヘッドでクリアする札幌キャプテンMF河合(4番)、右端DF櫛引(25番)、その左MF荒野(24番)、左端北九州MF森村(6番)


 上写真/前半20分札幌MF前田(11番)が北九州MFアン・ヨンギュ(20番)をかわして攻める。左北九州MF鈴木(4番)


 上写真/前半27分北九州MF鈴木(4番)のFKを札幌MF前田(11番)、FW内村(13番)らが壁を作って守る。左からMF荒野(24番)、GK杉山(30番)、MF宮澤(10番)


 上写真/後半23分ヘッドでゴールを狙った札幌DF上原(中央14番)のボールは大きく上にはずれ天を仰ぐ。左手前のMF堀米も顔をおおう。左端DF日高(2番)、右端MF河合(4番)。中央腹ばいになって安堵の表情をしているのは北九州MFアン・ヨンギュ


 上写真/後半27分札幌がゴール正面からのFKを得て、MF三上に代わって出場したばかりのFWレ・コン・ビン(右から4人目)がボールを手にしてFKを蹴る意思を見せる。MF荒野(右端)、DF日高(2番)が声をかける。ビンのFKはゴールポストに嫌われ残念ながらゴールならず


 上写真/後半追加タイム2分、GKからのロングボールに競い合う札幌DF奈良と北九州MF山之内(26番)、手前19番は札幌FWビン


 上写真/最終戦でギラヴァンツ北九州と引き分けプレーオフ進出を逃し無念の表情を見せるコンサドーレ札幌の選手たち。左からFW内村、フェホ(35番、横になっている)、DF櫛引(25番)、FWレ・コン・ビン(19番)、DF日高(腰をついている)、MF堀米(31番)、DF上原(膝に手)、GK杉山(30番)、キャプテンMF河合、右端DF奈良


 上:左側写真/後半13分全身を使って選手に指示を出す札幌の財前恵一監督。あたかも踊っているようだ

 上:右側写真/前半7分積極的に選手に指示を出す北九州の柱谷幸一監督

※財前監督の試合後のコメントは、本サイト左にある「コンサドーレ札幌公式ホームページ」バナーから、「試合情報ページ」でご覧いただけます。

ギラヴァンツ北九州の柱谷幸一監督のコメント
 「きょうのゲームに関しては、相手の状況がどうあれ、自分たちが積み揚げてきたものを出して、結果を持って北九州に帰ろうと試合に送りだしました。選手は、連れてこられなかった選手の分も戦ってくれたと思います。引き分けという結果でしたが、非常に良いプレーとフェアプレーで闘ってくれたと思います。今年を振り返ると、特に目標を設定しなかった。J1ライセンスがあるわけでないし、1試合1試合集中してやった結果が、この順位であると思います。2017年の新スタジアムに向けてペースを造って行きたいと思います。相手のコメントは差し控えたいと思います。ただ42試合を戦ってきた勝ち点があるわけで、きょう1試合だけではなく1年間勝ち点を積み上げた結果が、最終戦のシチュエーションになったと思います。」

編集部 写真はいずれも石井一弘撮影