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J2第40節(11月10日)、ホームで2位神戸に1−0で勝利、7位浮上

13・11・12
 11月10日、札幌ドームで行われたコンサドーレ札幌対ヴィッセル神戸のJ2第40節。前半、MFレ コン ビンのPKで先制した札幌が、最後までリードを守りきり完封勝利。2連勝を飾った札幌は19勝18敗3分け、勝ち点を60に伸ばし、順位を7位に浮上させた。

 試合の主導権を握ったのはホームの札幌。立ち上がりから厳しいプレスで神戸の攻撃を次々とつぶしていくと、攻めては両サイドを起点に速いテンポで神戸ゴールへ迫る。

 札幌ペースで迎えた前半37分。CKのこぼれ球を拾ったMF河合がミドルシュートを放つと、神戸DFがペナルティーエリア内でハンド。この獲得したPKをビンが落ち着いて先制に成功。1点リードのまま前半が終了した。

 後半に入っても札幌がゲームを支配。集中した守りで神戸に得点を与えず、鋭いカウンターからゴールを狙う。追加点こそ奪えなかったが、危なげない試合運びでそのまま勝利。今季最多の18,088人が集結した札幌ドームが歓喜に沸いた。

 次節札幌はアウエーの岐阜メモリアルセンター長良川競技場で21位のFC岐阜と対戦する。リーグ終盤、チームとしての守備が機能してきたことが好調の要因のひとつ。あとはゴールを確実に決め、プレーオフ圏内に滑り込みたい。

 (写真はいずれも11月10日、札幌ドーム、撮影・石井一弘)


 上写真/前半8分神戸FWポポ(7番)のFKを札幌が壁を作って守る。DFチョ(5番)、上原(14番)、MF河合(4番)らのそれぞれの表情が面白い


 上写真/前半37分コンサドーレ札幌は相手のハンドでPKを得て、MFレ・コン・ビン(19番)が決める。これが決勝点となった。ヴィッセル神戸のDF北本(4番)、MFエステバン(6番)、DF奥井(25番)が猛ダッシュを見せる


 上写真/前半追加タイム1分札幌MF宮澤(10番)のパスに呼応して駆け上がるFW前田(11番)。札幌はこの日、FW内村の出場停止で前田のワントップ、宮澤のトップ下の布陣をしいていた。右手前神戸DF河本(5番)


 上写真/後半25分札幌MF深井(18番)と神戸FW森岡(10番)がマッチアップ。深井は6試合ぶりに先発。右後方札幌MF宮澤(10番)


 上写真/後半25分札幌DF上原(上)はGKからのロングボールを神戸FW森岡(10番)を抑えながらさばく


 上写真/後半30分猛ダッシュをみせてボールを奪った札幌FWフェホ(35番)がシュートするが、GK徳重にはじかれCKとなる。左神戸DF河本(5番)


 上写真/後半追加タイム6分、試合終了直前、神戸の猛攻を札幌GK杉山(30番)がキャッチして防ぐ。左から札幌DFチョ・ソンジン(5番)、上原、神戸FW田代(11番)、小川(13番)


 上写真/神戸戦でビンのPKを守りきって勝利し、力を出し切り疲れた表情の札幌の選手たち。その中で、直前にゴールを守ったGK杉山(30番)の笑顔が晴れやかだ


 上:左側写真/神戸を1−0で破った瞬間、ガッツポーズをした札幌の財前恵一監督はすぐにPKを決めたビン(右)と握手

 上:右側写真/後半35分ゲームの切れ目に水分補給に来たMF杉浦(20番)に声をかける神戸の安達亮監督

※財前監督の試合後のコメントは、本サイト左にある「コンサドーレ札幌公式ホームページ」バナーから、「試合情報ページ」でご覧いただけます。

ヴィッセル神戸の安達亮監督のコメント
 「試合前に昇格が決まって、モチベーション的に非常に難しい試合でした。前半は我々のペースでボールを動かせましたが、途中からボールを奪われカウンターを受けて守備に回る時間が長くなりました。その間にセットプレーが続きPKを与え、失点しました。後半は少しボールを動かし、攻撃的に行ったつもりですが、残念でした。昇格が決まった1時間後のキックオフで、選手はベストを尽くしてやってくれたと思います。あと2試合、ガンバを苦しめJ2トップを目指します。」

― 記者会見をよそに「ミーティング」をしていた? ―

 Jリーグのタイムスケジュールでは、試合終了10分後に(アウエー―ホーム)の順で監督記者会見を行う。ところが、最初に現れたのは、ホームの財前監督。その後、背広に着替えた安達監督が現れ「すいません。正直に言います。チームミーティングではなく、自分の精神的なところをコントロールしていました。わかっていただける方はわかっていただけると思うのですが。すいません。時間がかかりまして」。記者の質問に答えた。この試合での采配がいかに大変なものだったかを知っていただく為に本紙はあえて披露する。

 安達監督は兵庫県西宮市出身。44歳。市立船橋高から専修大卒。横浜フリューゲルスで選手兼コーチ。その後、横浜F・マリノス監督、JFAのユース年代別の監督・コーチ。神戸には2006年から。ユース監督・コーチを務め、2010年強化部長、2012年4−5月監督代行、あの西野朗監督の11月解任の後、再び監督で今年に至る。


編集部 写真はいずれも石井一弘撮影