コンサドーレ札幌は１０月６日に札幌厚別公園競技場で２０位のザスパクサツ群馬と対戦。試合開始早々に失点をした札幌は、前半１点のリードを許し折り返す。巻き返しを図った後半、またも立ち上がりに失点。ここから１点を返し反撃を試みるも、群馬にダメ押しのゴールを決められ１−３で完敗。これで札幌は１６勝１７敗３分け、勝ち点は５１のままで、順位を１０位に落とした。

　前節下位の熊本に敗れ、プレーオフ進出のためにはこれ以上負けられない札幌。それがプレッシャーとなったか、試合立ち上がりから動きが鈍かった。

　前半４分、札幌は自軍ペナルティーエリア内に簡単に侵入されると、群馬ＦＷ青木が上手いターンからゴール前を横切るグラウンダーのクロス。これを走り込んできた群馬ＦＷエデルに右足で合わせられ、あっという間に先制点を決められる。

　反撃に出たい札幌だったが、前線の長身ＦＷフェホめがけてのアバウトなロングボールが多く、ボールをロスト。決定的なチャンスが作れないまま前半を終了。

　後半、気持ちを切り替え臨んだはずだが、いきなり追加点を奪われる。後半１分、自軍右サイドから低いシュートを打たれると、このボールをＧＫ曵地がファンブル。こぼれた球をエデルに押し込まれた。

　なんとか流れを変えたい札幌は、後半２１分、交代で入っていたＭＦ荒野がボレーシュート突き刺し１点差。しかし、反撃ムードもつかの間。後半２８分、フリーキックからの折り返しに最後は群馬ＦＷダニエル　ロビーニョに決められ意気消沈。そのまま１−３で敗れ、プレーオフ圏内の６位とは勝ち点差６に広がった。

　２戦連続下位相手に敗れたこの試合、若手のミスを責める以前に、ＤＦパウロンがピッチ外で治療中にマークがずれセットプレーから失点。交代で入ったベテラン河合が異議を唱えて６分間で退場。前後半の立ち上がりに失点と、これでは勝利に結びつかない。

　札幌の次戦は、１０月１３日にアウエーのヤマハスタジアムで天皇杯３回戦のＪ１ジュビロ磐田との試合をはさみ、１０月２０日に札幌ドームで９位のモンテディオ山形戦を行う。修正点が明確なのは収穫でもある。あきらめるのはまだ早い、可能性がある限り全力で戦おう。

　（写真はいずれも１０月６日、札幌厚別公園競技場、撮影・石井一弘）

　上写真／前半４分ザスパクサツ群馬はＦＷエデル（左）がゴールを決め先制、同じＦＷ平繁（１０番）が手を延ばして祝福、コンサドーレ札幌ＧＫ曳地は逆さになっている。２３番は札幌ＤＦ奈良、右端上原（１４番）

　上写真／前半１６分群馬ＦＷエデルと札幌ＤＦパウロン（３番）が激しい空中戦。エデルが２得点を挙げたのに対し、久振りの出場となったパウロンは精彩なく途中交代となった

　上写真／前半１８分札幌は右のセットプレー、長身のＦＷフェホ（３５番）、ＤＦパウロン（３番）、上原（１４番）と並べる。パウロンには群馬ＦＷエデル（１５番）がピッタリついてマーク。結局長身の外国人選手を起用した新布陣は機能せず、フェホは前半で交代、後半２８分パウロンの負傷治療中に３点目を入れられた。その後３３分に交代した

　上写真／後半開始早々の１分、群馬ＭＦ保崎のシュートを札幌ＧＫ曳地がはじく、群馬ＦＷエデル（１５番）がこれを見逃さず押し込んで２点目、右端久し振りの出場でセンターバックに入った札幌ＤＦパウロン（３番）

　上写真／後半２１分札幌ＭＦ荒野（２４番）が日高からのボールをボレーで決め、１点差として雄叫びをあげる。左群馬ＦＷ平繁（１０番）

　上写真／後半３６分札幌ＦＷ前田（１１番）が左サイドからゴールライン上を攻めるが、角度がなくボールはサイドネット、惜しくも得点ならず。群馬ＧＫ北（２２番）、右ＭＦ永田（１６番）

　上写真／２０位と低迷している群馬に完敗、喜ぶ群馬サポーターを後ろにガックリの札幌の選手たち、左からＭＦ内村（１３番）、砂川（８番）、ＤＦ上原、ＭＦ荒野（２４番）、レ・コン・ビン（１９番）、ＦＷ前田（１１番）、ＭＦ日高（２番）、ＧＫ曳地（１番）

　上写真／後半３６分ベンチ前で指揮していたところにボールが飛んできて、それを選手に返す札幌の財前恵一監督

※財前監督の試合後のコメントは、本サイト左にある「コンサドーレ札幌公式ホームページ」バナーから、「試合情報ページ」でご覧いただけます。

　上写真／前半２８分札幌ベンチ前の攻防で群馬選手二人が倒れ、副審に抗議する群馬の秋葉忠宏監督だが、１点リードしているためか、何か余裕が感じられる

ザスパクサツ群馬の秋葉忠宏監督のコメント
　「我々がやってきたゴールを決める、精度がやっと完成された。ここに来て降格という試練に立っていますが、より高いテンションで今後に望める期待が持てた戦いでした。守りの方も良くなってきていることが感じ取れました。良い試合をしたと同時に、あと６試合の自信につながればと思っています。」