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J1第21節(8月11日)、流れが変わるか。首位の仙台に逆転で勝利!

12・08・16
 コンサドーレ札幌は、8月11日に札幌ドームでリーグ首位のベガルタ仙台と対戦。前半に先制を許した札幌だったが、後半に今季初の逆転劇で2−1と勝利した。これで札幌は3勝1分け17敗、勝ち点を10に伸ばした。

 試合は、立ち上がりから押し込まれ、粘り強い対応でピンチの芽を摘んでいた札幌。しかし、前半12分、警戒していたセットプレーからゴールを割られる。右からのCKを仙台DF渡辺に頭で合わされ先制を許してしまう。

 後半に入っても我慢の時間帯が続いた札幌だったが、石崎監督の采配が試合の流れを引き寄せた。システムをこれまでの4−2−3−1から3−5−2へ変更。個々の役割をはっきりさせ、攻撃に人数をかける狙いだ。

 この作戦が功を奏し、札幌は同点に追いつくことに成功する。後半34分に仙台DF陣の中央を崩し、右サイドへ展開。このボールを受けたMF山本がダイレクトでクロスを入れると、後方から走りこんできたDF日高がピタリとヘディングで合わせた。

 札幌の勢いも加速したが、仙台も首位の意地をみせる。互いに勝ち越し点を奪えないまま、試合終了かと思われたロスタイム、札幌に歓喜のゴールが生まれる。

 左サイドでボールを受けたMF岡本が得意のドリブルで縦に突破。ゴール前へグラウンダーのクロスを入れると、これが仙台DF渡辺の足に当たりボールがゴールの中へ吸い込まれた。結局、この1点が決勝点となり、札幌は今季3勝目を首位仙台相手にあげる大金星となった。

 次節札幌は、8月18日に札幌厚別公園競技場で13位のヴィッセル神戸と対戦する。今節の勝利を自信に変え、今季初の連勝をつかみたい。

 (写真はいずれも8月11日、札幌ドーム、撮影・石井一弘)


 上写真/前半12分仙台左CKからDF渡辺(右から2人目の3番)がヘディングシュートを決め先制する。その左札幌MF宮澤(10番)がぼうぜんと天を仰ぐ。スタンドのサポーターからため息が聞こえてきそうだ


 上写真/新加入の外国人3選手が構築する札幌の新しい縦のライン、後半20分MFハモン(37番)を中心に攻め上がる。前線にFWテレ(38番)、最後尾にDF金載桓(39番)、間にMF宮澤(10番)。左端仙台FWウィルソン(18番)


 上写真/後半34分同点のヘディングシュートを決めた札幌DF日高(2番)が雄叫びを上げてアピール。スタンドの観客もバンザイ


 上写真/後半追加タイム1分、札幌のMF岡本(17番)がボールをキープして攻め上がる。手前はFW内村(13番)。ともに途中出場ながら岡本は最後のオウンゴールを呼び込むクロスを入れた。内村も後半36分、37分と立て続けにシュートを放ち、特に37分のシュートは左のゴールポストに当たるという見せ場をつくった


 上写真/後半追加タイム4分、札幌のMF岡本のゴール前へのパスは、元札幌にいた仙台GK林(16番)がキャッチしようとした寸前、仙台DF渡辺の伸ばした足先に当たってゴールへ入る。渡辺は前半に先制点を決めたが、皮肉にも“決勝点”も決めてしまった。横になっている渡辺の上は同点ゴールを決めた札幌DF日高(2番)、右端FW内村


 上写真/今季札幌ドームでの初勝利とあって、ゴール裏熱烈サポーター席から大歓声が上がり笑顔がはじけた


 上写真/ゴール裏サポーターたちとの“すすきのへ行こう”の後、バンザイして声援にこたえる札幌の選手たち


 上写真/後半24分札幌はMF砂川に代えFW内村を投入、それとともにシステム変更をDF岩沼(6番)にボードで示す赤池GKコーチと何事かベンチに指差す石崎信弘監督。このシステム変更が結果的に日高の同点ゴールを呼び、勝利に結びついた

※石崎監督の試合後のコメントは、本サイト左にある「コンサドーレ札幌公式ホームページ」バナーから、「試合情報ページ」でご覧いただけます。


 上写真/後半45分仙台FW中原のヘディングシュートがゴール右に外れ、頭をかかえて悔しがる手倉森誠監督

ベガルタ仙台の手倉森誠監督のコメント
 「ロッカーからここまでを相当遠く感じた。それぐらいこたえた敗戦だった。ボールは動かしたがラストパスがずれた。裏のスペースを札幌が消してきた。1−0で勝てるものではない。2点目を取らなければならなかった。選手はもっと精度を上げなければいけないと身をもって感じたと思う。きついお灸をすえられたと思い、これを糧にして、残り13試合を優勝に向けて戦っていきたい。」

写真はいずれも石井一弘撮影