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ナビスコカップ第3節、鹿島に先制するも耐え切れず、1−2で逆転負け

12・04・20
 4月18日に札幌ドームで行われたヤマザキナビスコカップ第3節、コンサドーレ札幌対鹿島アントラーズ。1本のシュートで先制した札幌だったが、計35本のシュートに耐えられず、試合終盤に2点を奪われ逆転負け。ナビスコカップで連勝とはならなかった。

 前半16分、FW榊がペナルティエリア内でボールを受けると反転しシュート、これがゴール右隅に決まり札幌が幸先良く先制する。このまま勢いに乗りたい札幌だったが、退場者を出してしまい我慢の展開に。

 数的不利の札幌は鹿島の猛攻に遭うが全員が体を張った守備でゴールを守った。ペナルティエリア内で何度もシュートを打たれたが、身を投げ出し懸命にブロック。決死のスライディングや連続したカバーは、これまでの試合では希薄だった勝利への執念を感じさせた。

 しかし、終盤にハンドによるPKから同点に追いつかれると、ここで集中力が切れたのか終了間際のロスタイム、CKから頭で合わされ鹿島に逆転弾を許し試合終了となった。

 札幌は次戦、4月21日に札幌ドームで川崎フロンターレと対戦。この日見せた戦うチームの一体感が初白星の鍵となってくるだろう。

 (写真はいずれも4月18日、札幌ドーム、撮影・石井一弘)


 上写真/前半16分コンサドーレ札幌のMF榊(33番)は、ナビスコ杯で連続となる先制ゴールを決め、MF三上(22番)に頭を撫でられ喜びの笑顔、右はFWキリノ(19番)


 上写真/前半25分元札幌の鹿島DF西(22番)が、札幌MF榊(33番)とFWキリノ(19番)に挟まれながら軽快にボールをさばく。西と榊はコンサドーレ札幌U−18の先輩と後輩、西は故郷に錦を飾った


 上写真/前半39分鹿島のDF昌子と競り合いながらドリブルで攻め上がった札幌FWキリノ(19番)が、ペナルティエリア内で倒されたように見えたが、シュミレーションをとられる。2枚目のイエローカードで退場となる


 上写真/榊の負傷で途中出場した札幌MF古田(15番)は後半26分、鹿島DFアレックス(5番)をかわしながらシュート気味のクロスをゴール前に入れる。右は鹿島DF昌子(23番)


 上写真/後半追加タイム4分鹿島アントラーズは、MF遠藤からの左CKからFW岡本(19番)がヘディングシュートを決め逆転。守るコンサドーレ札幌の選手は右からGK高木貴(1番)、DFジェイド ノース、櫛引(25番)、岩沼、MF宮澤(10番)ら


 上写真/1−2で試合終了、喜ぶ鹿島のFWジュニーニョ(8番)、MFドゥトラ(左の二人)に対し、ガックリの札幌MF近藤(右)、足のつったMF古田(15番)、後方DF日高。明暗がクッキリ分かれた


 上写真/後半40分に同点とされた上、一方的に攻められっぱなしの追加タイム3分、渋い表情の札幌石崎信弘監督

※石崎監督の試合後のコメントは、本サイト左にある「コンサドーレ札幌」バナーから、公式ホームページ内「試合情報」でご覧いただけます。


 上写真/後半40分に同点として勢いづく選手を鼓舞する鹿島のジョルジーニョ監督(中央)。左は追加タイム3分、「早くボールをよこせ」と要求する鹿島DF昌子(23番)と右は元札幌のDF西(22番)

「試合のあと握手したかった」

 鹿島アントラーズのジョルジーニョ監督は、逆転勝利は喜んだが、石崎信弘・札幌監督が終了後の監督同士のエールの交換をしなかったことに、苦言を呈した。

 「相手の監督は、私が待っていたが、帰ってしまった。試合は勝ったり負けたりするのは当てリ前。我々は仲間だ。握手をしてお互いに讃えあいたかった」。

 ジョルジーニョ監督は、鹿島で4年間(1995―98年)プレーしたブラジル出身で同代表。札幌とは同チームがJ初加入した1998年に試合をしている。ブラジルは勿論のことドイツ、アメリカなどで采配を振るった世界レベルの監督からの石崎監督への「イエローカード」だろう。

 石崎監督は、これまで試合後の「交歓」は誰ともしていない。たぶん、ドイツのヨーゼフ・ヘルベルガー氏の語録「試合終了の笛は、次の試合開始の笛である」で、頭がいっぱいなのだろう。

写真はいずれも石井一弘撮影