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J2第35節(11月12日)、大分を2−0で下し厚別最終戦を白星で飾った

11・11・19
 残り4節となった今年のJ2リーグ。激しい昇格争いをしているコンサドーレ札幌は、11月12日、厚別公園陸上競技場で大分トリニータと対戦。札幌が試合のリズムをつかむと、前後半それぞれに1点ずつを奪い、守っては、GK李のファインセーブなどで得点を与えず、2−0で快勝した。

 これで札幌は、19勝5分け11敗、勝ち点62。同勝ち点で並ぶ徳島も勝ったため、札幌の順位は変わらず4位のままだが、得失点差を1点に縮めた。

 昇格争い真っ最中の札幌と、すでに昇格の可能性の消えている大分。この試合にかけるモチベーションには雲泥の差があり、気持ちの部分がプレーに表れてしまった印象だ。大分はボールに対するプレスが甘く、連携も今ひとつ噛み合わない。対する札幌は、大分の不出来を尻目に、エンジン全開でゴールを目指した。

 立ち上がりからチャンスをつくっていた札幌は、前半8分。DF岩沼からのロングボールに素早く反応したFW内村が、大分DFラインの裏に抜ける。追いかけてきたDFをフェイントでかわし右足を振りぬくと、鋭いシュートがゴール隅に突き刺さった。

 追加点を狙う札幌はさらに攻勢に出る。しかし、前半終盤に訪れた2度のビッグチャンスをFWジオゴとMF砂川が連続して外すなど、チャンスをつくるものの、追加点を奪うことが出来ずに前半が終了した。

 リードして折り返した後半、先に仕掛けたのは大分だった。大分FW森島がポストに当たるシュートを放つと、さらに、右サイドからのセンタリングを頭で合わせる。しかし、ここは札幌の守護神、GK李がゴールラインギリギリのところで掻きだし、この日最大のピンチを脱した。

 その後、大分DF藤川が退場したこともあり、流れは再度札幌に傾く。すると、後半40分、試合を決定付ける待望の追加点が生まれる。MF砂川からタイミング良く楔(くさび)のボールが入ると、これをFW内村がワンタッチで、動いていたMF古田に流す。古田は大分GKとの1対1を制し、冷静にゴールへ流し込んだ。

 その後、さらに追加点を狙った札幌だったが、決めることは出来ず。結局、2−0というスコアでの勝利となった。

 次節札幌は、11月20日、アウエーの正田醤油スタジアム群馬で10位のザスパ草津と対戦する。昇格するためには、得失点が勝負を分けるかもしれない。必死に、そして貪欲にゴールを目指し続けてもらいたい。

 (写真はいずれも11月12日、札幌厚別公園競技場、撮影・石井一弘)


 上写真/前半2分大分のFW森島(20番)のゴール正面からのFKは、札幌の壁の下をグラウンダーで通って札幌GK李(16番)がキャッチ。札幌の壁は左からDF高木純(7番)、FWジオゴ(11番)、MF河合(4番)、宮澤(10番)、砂川(8番)、DF岩沼(6番)


 上写真/前半8分札幌MF内村(13番)が先制点を決め、宮澤(10番)に祝福される


 上写真/前半21分左サイドを攻め上がり、大分DF池田(26番)、姜成浩(24番)を相手にボールをキープする札幌MF内村(13番)。この日内村は先制ゴールを決め、後半古田の追加点をアシストするなど勝利に貢献した。左は札幌FWジオゴ(11番)


 上写真/前半44分札幌FWジオゴ(11番)は相手選手が滑ったすきにボールをドリブルで持ち込みGK清水との1対1の局面をつくる。誰もが追加点と思った瞬間、懸命に戻った大分DF池田(26番)にカバーされゴールならずCKとなる


 上写真/この日Jリーグ通算400試合出場を達成した札幌MF砂川(8番)が後半22分、左サイドで大分MF藤川(2番)からボールを奪い攻め上がる。砂川は後半40分のMF古田の追加点の起点になるなど、エネルギッシュな動きを見せフル出場し勝利に貢献した


 上写真/セレッソ大阪に同期入団したという札幌DF山下(23番)と大分FW森島(20番)が後半36分、中盤でボールを奪い合う


 上写真/札幌のMF砂川がJリーグ通算400試合出場を達成とあって、試合開始前長男翔夢君を抱えながら花束を受けた


 上写真/現役時代からスキンヘッドが精悍な大分の田坂和昭監督。前半37分、指示を出してベンチに戻る。後方は札幌の石崎信弘監督

 試合後の大分トリニ−タ田坂和昭監督のコメント
 「相手が上だった。気持ちの面でも負けていた。(ピッチが)滑って、転んでいた。最初から準備が出来ていなかったようで、大事な場面で転んだ。点を取られてからも、思うようにボールが動かせなかった。」


 上写真/後半13分、この後FWジオゴに代わって出場するFW近藤(右)に入念な指示を与える札幌の石崎信弘監督

 試合後のコンサドーレ札幌石崎信弘監督のコメント
 「反省はチャンスに点を取れなかったこと。フォワードの裏を突いた攻撃で点を取れた1点目は良かった。それにしても得点機はいくつもあった。残り3試合だが、全部取りたい。(昇格へは)意識しないこと。1試合1試合戦っていくこと以外に無い。」

写真はいずれも石井一弘撮影