コンサドーレ札幌の王道と遍歴2019年9月号

映像審判
「えいぞうしんぱん」VARの導入
写真判定とはひと昔前の表現だろう
ビデオ アシスタント レフェリー
主審副審の判定を疑わしくは映像で
サッカーの場合W杯ロシア大会から
日本ではルヴァン杯準々決勝で採用

欧州主要リーグでは次々と運用開始
オフサイドとハンドとゴールゲット
サッカー3大混乱シーンを確認する
ヨーロッパではすでに好苦情の意見
オフサイドラインは「ミリの判定」
審判のリスペクトは「どこへやら」
    
9月4日のルヴァンカップ札幌会場
コンサドーレとサンフレッチェ広島
主審は前国際主審だった西村雄一氏
後半にイエローカード2枚でレッド
PK判定も下したが「ごもっとも」
第4の審判わきの映像は見なかった
    
日本初のVARは4会場で実施した
G大阪−FC東京戦でゴール判定が
川崎−名古屋戦はオフサイド判定で
審判の誤審が明らかになったと言う
Jリーグの村井満チェアマンも観戦
「スピード感を持って準備したい」
コンサドーレ札幌の王道と遍歴

9月4日の広島戦の後半38分、PKを決めたアンデルソン・ロペス(11番)がゴール裏サポーターに向けバンザイしてアピール、すでに“お役御免”で交代が告げられていて、西村主審(右)からピッチを出るよう促がされている。札幌厚別公園競技場、撮影・石井一弘

コンサドーレの王道を拓く
北海道から「新世界へ」 ルヴァンカップベスト4
 昨年12月に恒例の北海道コンサドーレ札幌の「感謝の集い」が札幌市内のホテルでスポンサー企業などを招いて開かれた席上、2018年のJリーグの優秀賞が披露された。J1優秀監督賞はミハイロ・ペトロビッチ氏(61=セルビア出身)が―。ベストイレブンにコンサドーレMFチャナティップ(25=タイ出身)が、いずれも「初受賞」と発表になり、会場から拍手とどよめきが起こった。
 この愛称ミシャ監督が2019年の目標としたJリーグベスト3(ACL出場権)獲得とカップ戦への挑戦。その一つYBCルヴァンカップのベスト4進出が決まった。準決勝は10月9日から始まりコンサドーレはガンバ大阪と、もう一つは川崎フロンターレ対鹿島アントラーズ。コンサドーレは現在J1の7位。G大阪は14位、川崎5位、鹿島2位。なんとも言えないラッキーな?組み合わせではないか。
22年前の状況を見る
 1996年コンサドーレ札幌はJリーグ入りを認定される。高橋武夫元監督(72)以下44人もの選手を要して発足した。翌97年はJFLでウーゴ・フェルナンデス元監督(74=ウルグアイ出身)が、チームをまとめGKディド、DFペレイラ、MFウーゴ・マラドーナ、FWバルデスら主要ポジションに外国人プレーヤーのテクニシャンを配置した。
 日本勢は、GK赤池保幸、DF田淵龍二、古川毅、村田達也、渡辺卓、富樫剛一、MF後藤義一、太田貴光、鳥居塚伸人、FW吉原宏太、山橋貴史、黄川田賢司ら。ちなみにこの年のJFL得点王は40得点のバルデスだった。
 注目のヤマザキナビスコカップ(現・ルヴァンカップ)は3月に始まり、B組で札幌はG大阪、ヴェルディ川崎(現東京ヴェルディ)、横浜マリノス(現横浜F・マリノス)で2勝3分け1敗でB組を首位で突破。準々決勝は鹿島に2連敗(1−2、0−7)。鹿島が準決で名古屋グランパスに勝利し、決勝でジュビロ磐田を2−1、5−1で破り初優勝。鹿島はこれまでに最多優勝で6回優勝している。
ミシャ監督の飛び入り優勝
 ペトロビッチ監督は、Jリーグ日本滞在外国人監督で、トップの14シーズンを3チームで消化している。ミシャ監督は、札幌を率いるにあたり、野々村芳和CEOと話し合っていた。「1年でチームを創るのではなく、中・長期的なプランで強化をすること。さらにサッカーは年齢で戦うものではないが、今後3〜4年を戦うには世代交代をすること。このトレンド(流行や傾向、先行き)での土台作りが必要で、コンサドーレは高い金を出して選手を買ってこられるクラブではない」。
 サンフレッチェ広島で6年。浦和レッズで6年。決まったように6年節目だが、広島でのお手柄はJ2優勝(08年)と、天皇杯準優勝(07年)、ルヴァンカップ準優勝(10年)。浦和ではルヴァンカップ優勝(16年)と準優勝(13年)、天皇杯準優勝(15年)。どうも流れを見た(トレンド的)要素が強く、「教え子の進化を見通す」のが、継続6年に現れたり、「この選手はこれが向いている」を見破って、選手の出来上がり、プレーの進化まで図るトレンドの歴史を刻んだと言っても過言ではない。「土台がやっと見えてきたという感じですね。アカデミー育ちの菅大輝、深井一希、荒野拓馬、進藤亮佑が成長していくことが素晴らしいと感じている」。永遠にチャレンジする彼こそが「ジャパン」の手本だと思う。ルヴァンカップ優勝は、彼の手中にある。
「VAR」判定はルヴァンから
 ルヴァンカップが始まり準々決勝から「Video Assistant Referee」が設けられた。ルヴァンカップはナイトゲームが多く、「ゴールジャッジ」を付けた。だから2人の「ビデオ アシスタント レフェリー」を付けても要員的には心配ない。今のところ、審判員資格を持ったもの、副審の資格でも2人目の「見守り役(AVAR)」にはなりうる。
 しかし、JFAの方針やJリーグの見解を聞くと、全て「資格を持って役職」にするには、審判の資格を持つプレーヤー上がりの「技師」は少ない。そんな心配が、サッカー解説者の間からも上がっている。監督、コーチの各級認定に加え、この種の資格や認定の方法を検討して欲しい。ヨーロッパは今シーズンからほとんどが「Go」。
 映像は、主審にだけ判る方式(今はイヤホンで聞いているよう)だが、映像を直接見える判定を試みて欲しい。主審の判定は「然り」である。近くW杯のラグビー大会が日本で始まる。レフェリーは「コンダクター」という話しを聞いたことがある。試合を楽しく見られるのも「コンダクターの手腕」、以前は出場選手と共に審判の名前を列記するほどの「試合をリードする役割」だったそうだ。サッカーにもそんな審判が欲しい。
                                                      (池田 淳)