地域のサッカー情報
一覧に戻る初出場の岩教大が天皇杯初戦を突破！
11･09･11
上：上段写真／大学の強豪・大体大をＰＫ戦の末に破り金星を上げ、指を突き上げて大喜びする岩教大の選手や関係者たち
上：下段写真／後半２３分大きなジェスチャーで指示を出す越山監督
（写真はいずれも９月３日、札幌厚別公園競技場、撮影・石井一弘）
大学日本一の大体大にリベンジ
「こんなに早く大体大にリベンジ出来るとは思いませんでした」。北海道教育大学岩見沢校（岩教大）の越山賢一監督は満面に笑みを浮かべ、記者会見に臨んだ。
第９１回天皇杯全日本サッカー選手権大会は、９月３日全国各地で１回戦の熱戦が始まった。札幌厚別運動公園競技場では、北海道代表の岩教大と大学代表の大阪体育大学（大体大）が対戦した。初出場の岩教大に対し、２年連続１４回目の大体大。時おり激しい雨に見舞われる中、ゲームは始まった。グリーンのユニホームの岩教大に、白の大体大。動きの速いグリーンの選手が目立つ。１９分、ＭＦ阿部大翔が相手ＧＫと１対１となるドリブルシュートを決めて先制した。後半の６７分に大体大ＦＷ山本大稀に同点ゴールを許したが、その後は、押し込まれながらも１−１のまま、延長戦（３０分）を終えてＰＫ戦。５−４で勝利した。
岩教大は、今年の第３５回総理大臣杯全日本大学トーナメントで、大体大と２回戦で対戦、０−１で敗退した。大体大は、この大会で、早大、明大、中央大を連破、大学チャンピオンで天皇杯の出場権を得た。岩教大はこの８月２８日、道知事杯で札幌大学を破り、代表権を得たばかり。天皇杯の組み合せはすでに決定「大体大―北海道代表」になっていた。そこに奇しくも入った、岩教大の選手たちは「リベンジ」が合言葉だったに違いない。
コンサドーレ札幌の存在感
大体大は、２回戦でＪ１のセレッソ大阪と対戦することが目標だった。昨年はガンバ大阪に２回戦で敗れ、何処まで自分たちの練習成果が「通用するか」が坂本康博監督の研究だった。かたや岩教大の越山監督は、教育の一環としてのサッカー、それに「選手個人が進んでプレーする」ことを大切に、励んできた。それと今回登録選手に６人のコンサド―レ札幌ユースのＵ−１８の出身者がいる。さらに、本州や地元の優秀選手を集める手立てがあった。スポーツコーチング、健康スポーツ、アウトドアコーチングの指導者を目指す「スポーツ教育課程」を設け、新しい教育方針で「自己を大切に」をモットーに「やらされている」から脱皮していく人間教育に徹している。大体大も同様に体育を専攻する学群もあるが、試合を見る限りサッカーでは「システムに縛られた」感じは否めなかった。
さらに岩教大は札幌と至近距離にあり、Ｊ２のコンサドーレとは、ユース上がりが多いことなどで交流は深く、練習試合もかなりの回数行われている。Ｊリーグ効果がやっと北海道にも出てきたと思うと、双方に応援のやり甲斐もある。
上：下段写真／後半２３分大きなジェスチャーで指示を出す越山監督
（写真はいずれも９月３日、札幌厚別公園競技場、撮影・石井一弘）
大学日本一の大体大にリベンジ
「こんなに早く大体大にリベンジ出来るとは思いませんでした」。北海道教育大学岩見沢校（岩教大）の越山賢一監督は満面に笑みを浮かべ、記者会見に臨んだ。
第９１回天皇杯全日本サッカー選手権大会は、９月３日全国各地で１回戦の熱戦が始まった。札幌厚別運動公園競技場では、北海道代表の岩教大と大学代表の大阪体育大学（大体大）が対戦した。初出場の岩教大に対し、２年連続１４回目の大体大。時おり激しい雨に見舞われる中、ゲームは始まった。グリーンのユニホームの岩教大に、白の大体大。動きの速いグリーンの選手が目立つ。１９分、ＭＦ阿部大翔が相手ＧＫと１対１となるドリブルシュートを決めて先制した。後半の６７分に大体大ＦＷ山本大稀に同点ゴールを許したが、その後は、押し込まれながらも１−１のまま、延長戦（３０分）を終えてＰＫ戦。５−４で勝利した。
岩教大は、今年の第３５回総理大臣杯全日本大学トーナメントで、大体大と２回戦で対戦、０−１で敗退した。大体大は、この大会で、早大、明大、中央大を連破、大学チャンピオンで天皇杯の出場権を得た。岩教大はこの８月２８日、道知事杯で札幌大学を破り、代表権を得たばかり。天皇杯の組み合せはすでに決定「大体大―北海道代表」になっていた。そこに奇しくも入った、岩教大の選手たちは「リベンジ」が合言葉だったに違いない。
コンサドーレ札幌の存在感
大体大は、２回戦でＪ１のセレッソ大阪と対戦することが目標だった。昨年はガンバ大阪に２回戦で敗れ、何処まで自分たちの練習成果が「通用するか」が坂本康博監督の研究だった。かたや岩教大の越山監督は、教育の一環としてのサッカー、それに「選手個人が進んでプレーする」ことを大切に、励んできた。それと今回登録選手に６人のコンサド―レ札幌ユースのＵ−１８の出身者がいる。さらに、本州や地元の優秀選手を集める手立てがあった。スポーツコーチング、健康スポーツ、アウトドアコーチングの指導者を目指す「スポーツ教育課程」を設け、新しい教育方針で「自己を大切に」をモットーに「やらされている」から脱皮していく人間教育に徹している。大体大も同様に体育を専攻する学群もあるが、試合を見る限りサッカーでは「システムに縛られた」感じは否めなかった。
さらに岩教大は札幌と至近距離にあり、Ｊ２のコンサドーレとは、ユース上がりが多いことなどで交流は深く、練習試合もかなりの回数行われている。Ｊリーグ効果がやっと北海道にも出てきたと思うと、双方に応援のやり甲斐もある。
上：上段写真／前半１７分右サイドで大体大ＤＦ馬場（５番）と激しくマッチアップする岩教大ＭＦ阿部。阿部はこの２分後、先制点を決めるなど勝利に貢献した
上：下段写真／ＰＫ戦の最後のキッカーとしてゴールを決めペンチに向かって大喜びで駆け出す岩教大のキャプテンＦＷ内田（手前）と選手たち、左は悄然とする大体大の選手たち
ＰＫ戦勝利は練習のたまもの
ＰＫ戦は大体大が先蹴。２番目がゴールの枠を外した。それ以外は４人決めた。新聞記事には、あまり出ないが、岩教大の５人は、トップＦＷ大西洋平、２番手ＭＦ藤間俊弥、３番目ＤＦ廣瀬拓哉、４番手ＭＦ上原拓郎、最後はキャプテンＦＷ内田圭祐。内田はインタビューで「練習はしている。外したことは公式戦では無い」と言い切った。越山監督も、「今年も２、３試合ＰＫで勝ちを得た。紅白戦の後などに練習はしています」と言い、オーダーもきっちり決めているようだ。越山監督は「また、お願いしてコンサドーレと練習試合をしたい」と、関係者にほのめかしていた。
２回戦はセレッソ大阪
２回戦はＪ１登場で１０月１２日午後７時から、セレッソ大阪と大阪のキンチョウスタジアムで対戦する。セレッソの前身はヤンマーディーゼルで優勝３回、出場は６０回の伝統あるチーム。岩教大の守備の力を見せてやりたい。今度は大西の抜け出しが、功を奏すか。
コンサドーレ札幌は１０月８日午後１時から、ホーム厚別競技場で、水戸ホーリーホックと対戦する。 （池田 淳）
上：下段写真／ＰＫ戦の最後のキッカーとしてゴールを決めペンチに向かって大喜びで駆け出す岩教大のキャプテンＦＷ内田（手前）と選手たち、左は悄然とする大体大の選手たち
ＰＫ戦勝利は練習のたまもの
ＰＫ戦は大体大が先蹴。２番目がゴールの枠を外した。それ以外は４人決めた。新聞記事には、あまり出ないが、岩教大の５人は、トップＦＷ大西洋平、２番手ＭＦ藤間俊弥、３番目ＤＦ廣瀬拓哉、４番手ＭＦ上原拓郎、最後はキャプテンＦＷ内田圭祐。内田はインタビューで「練習はしている。外したことは公式戦では無い」と言い切った。越山監督も、「今年も２、３試合ＰＫで勝ちを得た。紅白戦の後などに練習はしています」と言い、オーダーもきっちり決めているようだ。越山監督は「また、お願いしてコンサドーレと練習試合をしたい」と、関係者にほのめかしていた。
２回戦はセレッソ大阪
２回戦はＪ１登場で１０月１２日午後７時から、セレッソ大阪と大阪のキンチョウスタジアムで対戦する。セレッソの前身はヤンマーディーゼルで優勝３回、出場は６０回の伝統あるチーム。岩教大の守備の力を見せてやりたい。今度は大西の抜け出しが、功を奏すか。
コンサドーレ札幌は１０月８日午後１時から、ホーム厚別競技場で、水戸ホーリーホックと対戦する。 （池田 淳）
上：上段写真／前半２１分ドリブルで突破する岩教大のＦＷ大西（１０番）、チームのエースストライカーとしての活躍を見せた
上：下段写真／岩教大の先発メンバー、前列左からＭＦ藤間（８番）、ＤＦ鈴木（１１番）、廣瀬（３番）、ＭＦ伊藤（２１番）、ＦＷキャプテン内田（９番）、後列左からＧＫ岩田（１番）、ＭＦ阿部、ＦＷ大西、ＭＦ船場、竹内（２９番）、上原（２２番）
上：下段写真／岩教大の先発メンバー、前列左からＭＦ藤間（８番）、ＤＦ鈴木（１１番）、廣瀬（３番）、ＭＦ伊藤（２１番）、ＦＷキャプテン内田（９番）、後列左からＧＫ岩田（１番）、ＭＦ阿部、ＦＷ大西、ＭＦ船場、竹内（２９番）、上原（２２番）
池田淳 写真はいずれも石井一弘撮影
