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高校選手権道大会・北海高が久々に11年ぶりの優勝

19・10・23
 上写真/前半、札幌第一高ゴール前に詰め寄る北海高の選手たち(写真はいずれも10月20日、札幌厚別公園競技場、Photo・Jun)


第98回全国高校サッカー選手権・道大会 

 2019年度第98回全国高等学校サッカー選手権大会北海道大会は、10月12日から空知管内の芦別市と滝川市を中心に全道から31校が出場して行われた。

 準決勝・決勝は札幌厚別公園競技場で行なわれ、決勝に勝ち進んだ北海高校―札幌第一高校が20日午前11時45分から40分ハーフの80分を戦った。北海は4年ぶり、札第一は16年ぶりの決勝進出。札幌同士の対戦は4年ぶりという戦い。

 決勝戦は、好天微風の中で行われ、前半は西側のわずかな風上から攻めた第一が、4−2−3−1の布陣で押し気味。北海は3−4−2−1のワントップ。この9番183センチの廣瀬拳太にボールを集めた攻撃を狙う。第一は組織的にDF陣が動き、守備からの展開。

 前半はワイドからの攻めの北海とがっちり守る第一の五分五分の対戦で終始した。ハーフタイムに両チームの選手のメンバー表を見ると、北海にSSSジュニアユース出身の選手が4人、札幌ジュニアFCから3人、アンフィニMAKIと、北海道コンサドーレ札幌U−15から2人ずつ。かたや第一はSSSジュニアユース5人、アンフィニMAKI2人、その他清水エスパルスなど将来有望な選手が目に留まった。それにしても決勝のピッチ上にSSS出身が9人とは―。

 後半戦が始まった。両監督は五分と読んだか。春のインターハイは札幌第一(佐藤祐介監督=札大出)が優勝し、北海は準優勝で共に全国に出場。北海は「連勝を阻みたい」(島谷制勝監督=日体大出)。 

 後半に入り、スタンドからは徐々にボールが回り出したと見た。第一が細かいパスをつないでビルドアップ。北海は中央・両サイドから展開。体力的には北海が勝ってきた。トップの廣瀬が両脇に引っ張る。センター不在で両サイドのトップ下右の芝西大希が後半11分、18番中野歩夢に代わった。中央の10番の杉山壮太の動きが激しい。

 そして17分、相手が持ち上がろうとしたボールを北海がカット、前方左のトップ下のFW湊琢登にパス。湊は2人のDFの間を割って振り切りGK小森の出鼻の股間を抜いてゴール。これが決勝点になった。準決勝に続いてのゴールという。

 北海キャプテンの松本は「うれしいというより、まずはホッとした」と言った。21日付の道新「ひと2019」(3ぺージ)では「全国でベスト8が目標」と、抱負を述べた。全国大会は12月30日から首都圏で行われる。

 上:1段目写真/札幌第一の無人のゴールにボールは走る。左端黄色ユニホームが決勝点をあげた北海FW湊。中央にボールの行方を捜す札幌第一GK小森

 上:2段目写真/北海応援団の目前でゴールを決め、スタンドに駆け寄る北海のポイントゲッターたち


 上写真/11年ぶり10回目の優勝を決め、優勝旗、優勝カップを受け取る北海イレブン。授与は公益財団法人北海道サッカー協会鈴木重男会長
池田 淳 Photo・Jun