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SSS札幌が新設されたクラブハウスで、障がい者チームへ用具の寄贈

16・04・11
 桜の開花は後一歩だが、雪が少なく外サッカーシーズンの訪れも早い今年の北海道。各カテゴリーでも新年度の活動が始まる中、SSS札幌サッカースクールが、石狩市花畔地区に所有するホームグラウンド隣にクラブハウスを新設した。

 このクラブハウスは、スポーツ振興くじtotoの助成事業の一環として整備され、早くも地域のサッカー関係者の間では、その大きさと機能性に注目が集まっている。

 早速、完成直後の4月6日には、札幌市内で活動する知的障がい者サッカーチームの特定非営利活動法人札幌NFCへのサッカー用具の寄贈式が行われた。

 NFCの活動は、社会福祉事業部とスポーツ事業部があり、知的障がいを持つ人たちへの幅広い支援を中心に、社会との交流を深める事業を行っている。

 今回の寄贈にあたっては、地域のサッカー団体を支援している株式会社スポトレンド(代表柴田吉徳氏)から練習用ビブスを4チーム分、SSSからはボールとマーカーセットが贈られた。

 また、寄贈だけではなく、スポトレンドが設置したフットサルコートや、SSSのホームグラウンドの利用、指導者間の交流など、NFCとの連携事業についても話し合われた。

 NFCサッカー事業代表者の宮本勇太氏は、「現在NFCでは各年代を併せると90人程度で活動しており、全国大会に出場するなど本格的に競技に打ち込んでいる選手も多く、練習会場の確保も大変になっていました。その中、今回いただいた用具の寄贈だけではなく、SSSさんの素晴らしい施設での練習も可能となれば、チームのみんなも本当に喜ぶと思います」と、感謝の意を述べ、これからの連携にも期待をしていた。

 SSSの土橋竜也事務局長は、「ホームグラウンドの有効活用はもちろんのこと、健常者と障がい者という垣根をサッカーの力で少しでも取り払うことができればと思っています。どのような連携ができるかはこれからですが、何も動かないよりは、何か一つからでも実行することが大事だと思っています」とコメント。

 スポトレンドの柴田代表は、「2020年オリンピック・パラリンピックを首都圏だけの盛り上がりで終わらせず、草の根運動から、地域スポーツの活力につながるように努力していきたい。微力ではありますが、これからもスポーツ団体と連携しながら、地域社会への貢献活動となれば幸いです」と述べた。

 公益財団法人日本サッカー協会(JFA)でも、1年間の準備期間を経て、この4月に障がい者サッカー7競技を統括する「一般社団法人日本障がい者サッカー連盟」を設立。初代会長に北澤豪氏を据え、環境の整備に努めていく。

 本道においても、育成組織として評判の高いSSSとNFCの連携から、障がい者サッカーにスポットがあたり、活動環境が向上していくことにも大いに期待したい。

 上写真/写真左から、株式会社スポトレンド柴田吉徳代表、札幌NFCサッカー事業部宮本勇太代表、SSS札幌サッカースクール土橋竜也事務局長

編集部