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高校選手権は道大谷室蘭が4年ぶり30回目の全国大会へ

14・11・11
 第93回全国高校サッカー選手権大会の出場をかけた北海道大会。決勝戦は10月26日、札幌厚別公園競技場で、北海道大谷室蘭高校と旭川実業高校が激突。延長戦を含む100分間では決着が着かず、最後はPK戦を制した道大谷室蘭が4年ぶり30回目の全国大会出場を決めた(優勝回数は前身の室蘭大谷からの通算)。

 高校選手権北海道代表を決める決勝戦。大方の予想通り、今季プリンスリーグ優勝の道大谷室蘭と勝ち点1の差で2位となった旭実がこの舞台に勝ち上がって来た。会場には、近年のライバル校対決を見ようと、両校の応援団と観戦者合せて約2,000人が詰めかけた。

 試合は、互いに手の内を知っている中、積極的なリスクを取るより、堅実な展開で相手の隙を探り合いながら時間が進む。

 プリンスでの雪辱を果たしたい旭実は先にゲームを動かそうと、MF8番池田を中心にサイド攻撃でゴールを狙う。対する道大谷室蘭はDF3番深井、5番丹野を中心とした守備が光り、前半を0−0で折り返す。

 後半、ビッグチャンスが多かったのは道大谷室蘭。伝統の堅守からの速攻で相手ペナルティエリアに進出するも、旭実GK鴨川の好セーブに阻まれ決めることが出来ず。一進一退の戦いは、両者譲らずスコアレスのまま延長戦へ。

 勝負をかけた延長戦。早い展開から、ゴール前での攻防が激しくなるが、互いにあと一歩で得点には至らず。全力を尽くし、プライドがぶつかり合った熱戦は、命運を分けるPK戦に持ち込まれた。

 高まるプレッシャーの中、両者1本ずつ失敗し、迎えた旭実5人目。このシュートを道大谷室蘭GK引間がセーブ。その瞬間、勝者と敗者のコントラストが残酷に刻まれ、4−3でPK戦を制した道大谷室蘭の今季2冠で幕を閉じた。

 優勝した道大谷室蘭の及川真行監督は「4年振りの出場になりますが、過去に先輩たちが準優勝しているので、その成績に近づけるよう努力を継続し、全国大会に臨みたいです。北海道代表としてベストを尽くします」とコメント。12月30日から来年1月12日にかけて埼玉スタジアム2002など首都圏で行われる全国高校サッカー選手権に出場する。

 (写真はいずれも10月26日、札幌厚別公園競技場、写真提供:北海道大谷室蘭高校サッカー部)


 上:上段写真/ドリブルで駆け上がる道大谷室蘭MF高橋(15番)とプレッシャーをかける旭実の選手たち
 上:下段写真/道大谷室蘭のフィードに前線でプレスをかける旭実FW樋口(12番)


 上写真/裏への飛び出しと豊富な運動量でチャンスを作った道大谷室蘭FW松井(9番)

編集部