サッカーアラカルチョ

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屋良っティーニの教えある記『ご提案』

10・03・11
 バーレーン戦でもパッとせず、どうなってしまうのか?!と心配な日本代表。

 『ポゼッションサッカーはいいけど、あの低いラインでボールを回し続けても、鳩を出す様なことをしない限り、頻繁にペナルティーエリアに進入することは難しい!』というのは前回も触れたとおり・・・。

 でも、文句ばっかり言っててもしょうがないので、今回はとっても耳寄りな提案です。題して“ここらで、ロングボールをほおりこんでみませんか?”です!!

 『トップめがけてロングボールを蹴ってトップと相手ディフェンスが潰れたところから、手間をかけずにフィニッシュまで持ち込む・・・』

 う〜ん!サッカー界を30年、いや、40年は後退させる苦肉の策!?

 これまで、日本代表が掲げてきた『中盤を支配し主導権を握りディフェンスラインを高く保ちながらコンパクトに。たとえボールを奪われたとしてもコンパクトにしている分、選手間の距離が近いことで人数をかけ、強いプレッシャーをかけて瞬時にボールを奪い返し、バイタルエリア付近での攻撃に厚みを持ち続ける!』

 できたらスゲェ〜し、やれるならやってもらいたかったが、いかんせん完成度が低すぎるのです・・・。

 ですから、時間も限られていることですし、やりたいことは出来そうなチーム相手にやるとして、ここらで『やらなければならないこと』をやって行く時期に突入しているはずです!
 
 今回こそ勝ち点どころか1ゴールも挙げられずに終わってしまいそうなイヤぁ〜な予感しません?

 「これは、よくない!!」

 内容はどうであれ、2004年のヨーロッパ選手権の「どうなの!?」という様なサッカーで、関係者やジャーナリストのバッシングはあったけれど、ギリシャ代表がやったように『勝ち』だけを求めてもいいのかもしれない。
 
 このポゼッションサッカーは今の10代の選手たちからの育成でやることにして、さっさとトゥーリオと巻(ちょっとやりすぎかなぁ・・・)のツートップにして、今後はサッカー戦士たちに勝ちだけを期待したいところです!

                            
◆筆者プロフィル
屋良 充紀(やら みつとし)
現役時代はブラジル、エクアドル、コロンビアでプレー、コロンビアではコーチも兼任。
帰国後、横浜FC泉Jrユースの監督として7年間指導。その後『JFAアジア貢献プロジェクト』で中東のシリアで未来のシリア代表選手を育成するべく、SFA(シリアサッカー協会)フットボールアカデミーを開校しヘッドコーチを務めた。アラビア語で『サッカー指導指針』をつくり、シリアは勿論のこと海を越えてアフリカ・スーダンでも高い評価を得ている。現在は横浜市でブラジルのストリートサッカーをヒントに遊び心をくすぐるサッカースクール、『エスコリーニャFC』に力を注いでいる。
 
ロベルト・屋良っティーニ