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ガンバが準決勝でマンUと対戦決定!

09・01・11
 日本で開かれているFIFAクラブワールドカップジャパン2008。ACL王者として臨んだガンバ大阪は、12月14日の準々決勝(豊田スタジアム)、オーストラリアのアデレード戦を1−0で勝利。準決勝に進み、待望のヨーロッパ王者、マンチェスターユナイテッドとの対戦が決まった。
 
 ガンバの強みは、チームスローガンともなっている魅力溢れる攻撃的なサッカー。中盤のタレントと選手の連動によるパスサッカーが下支えになっていると言える。しかしそれだけでは、ACL王者となった攻撃の説明は足りないだろう。
 
 アジア屈指の攻撃がクローズアップされることが多いが、その第一歩は、守備時における前線からのプレスディフェンスだ。
 
 まず、守備のプレスを利かせるためには、狭いスペースでの囲い込みが基本。その囲い込みには、意図とタイミングを共有した選手が、接近して連動することが不可欠となる。
 
 ここで見方を変えると、そのプレスでボールを奪った直後には、近くにサポートできる味方がおり、囲んだ人数分だけパスコースが存在することになる。
 
 ガンバは、ここからショートパスの交換でリズムを作り、攻撃の展開を始めていることも見逃さないでほしい。
 
 これは、日本代表の岡田監督が当初、意識付けのキーワードとして掲げた「接近、展開、連続」の応用とも言え、それに連動性も加わってきている。
 
 しかし、プレスや攻撃の連動、継続には、相当な運動量が必要であり、90分間継続して行うことは不可能に近い。だが、日本人の特長である継続性や緻密性の高さを生かせる戦術であることは間違いないだろう。
 
 準決勝では、プレスが利くACLまでの相手とは別に、そのプレスが簡単には利かない(通用しない)であろう、ヨーロッパチャンピオン相手に、どのようなゲームプランが用意されているかが勝負の見どころだ。
 
 日本中のサッカーファンが注目する準決勝は、12月18日、横浜の日産スタジアムで19:30にキックオフされる。
 
※この記事は、旧ホームページ(12月号)より転載しております。
矢田 からす