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屋良っティーニの教えある記『環境は悪いくらいでちょうどいい』

15・10・15
 最近、少年でもやたら、人工芝でやるじゃん? ボールコントロール上達の視点から見ると、どうかと思うんですよね〜!?

 ブラジルの2部、3部のクラブの練習場って、はげた芝生でボッコボコ!1部のチームでも育成が使ってるグラウンドはやっぱり、ボッコボコ!

 グランダーで転がってきたパスが、ショートバウンドするなんて当たり前、凸に当たって跳ね返っちゃうこともしばしば。

 でもー、だからー、うまくなる!!

 最近、うちのジュニアユースも人工芝で練習する(生意気な〜)。これって、下手になるんじゃないかと・・・。ロベルトは、ことごとく南米の貧乏クラブでプレーしてきたから、そんなボッコボコグラウンドでやってきたもんで、余計に、心配になってくる。

 だってそうでしょ? ボッコボコグラウンドなのに、ビターって、コントロールできるレベルであれば、どんなグラウンドでも問題ないでしょ? 実際、ロベルトのチームメイトもそのグラウンドで何の問題もなくやってたし・・・。

 最近の子、土のグラウンドで、ビヨ〜ンってはずませちゃったり、コントロールでっかくなっちゃったり、滑っちゃったり、ラジバンダリ・・・。

 見てらんない。あれ?うまくね〜な〜って!

 だってそうだよな〜。南米の子は、クラブに入団する前に、元々段差のある道路や砂利ゴロゴロの空き地やグラウンドでやってたんだから、ちゃんとしたサッカーグラウンドでやれるようになっただけでも違うし、前より良くなったくらいなもんでプレーしちゃうからね!

 ということで、少年期はあえて荒めのグラウンドで練習するくらいが、ボールコントロールの上達にはいいんです。不自由なくらいなところに、上達する秘訣が詰まっているんだと思う。

 おっと、忘れちゃいけないのが、もちろんその際に、コーチがそのボッコボコグラウンドでひょいひょいやって魅せないと・・・・。

 そこらへんは、言うまでもありません!!  

(今回あえて、ピッチって言うのやめました)


◆筆者プロフィル◆
屋良 充紀(やら みつとし)= ロベルト屋良っティーニ
 現役時代はブラジル、エクアドル、コロンビアでプレー、コロンビアではコーチも兼任。
 帰国後、横浜FC泉Jrユースの監督として7年間指導。その後『JFAアジア貢献プロジェクト』で中東のシリアで未来のシリア代表選手を育成するべく、SFA(シリアサッカー協会)フットボールアカデミーを開校しヘッドコーチを務めた。アラビア語で『サッカー指導指針』をつくり、シリアは勿論のこと海を越えてアフリカ・スーダンでも高い評価を得ている。
 現在は横浜市でブラジルのストリートサッカーをヒントに遊び心をくすぐるサッカースクール、『エスコリーニャFC』と、川崎市でジュニアユースチーム『リーベルプント』を設立し、力を注いでいる。また、本紙以外にも『ジュニアサッカーを応援しよう』のホームページで『やら・り〜の基礎サッカー講座』を掲載中。
ロベルト・屋良っティーニ