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屋良っティーニの教えある記『なでしこを見習ってね!』

12・04・17
 横浜は桜全開!! 北海道ももうすぐですよね!

 こちらは暖かくなってきたので、サッカー小僧たちもぞくぞくグランドにやってきます!

 それにしても・・・いや〜 感動した〜!!

 アルガルベとキリンカップでのなでしこジャパンの戦い見ました? 両大会で色んなポジションでの選手を起用し、ロンドンオリンピック本大会に向けて、想定されるパターンを試すことにフォーカスしながらも、崩れない!!

 大黒柱の澤選手が体調不良ということでベンチにも入れず、攻守の要がいないとブレてしまうかと思ったけど、そうそう崩れない!!

 逆に、澤選手に何かあっても大丈夫ってことも確認できましたよね。それにしても、欧米、南米選手と比べて、高さ、幅、厚みと、その体格差は一目瞭然でしたよね。

 だからこそ、身体能力勝負だけにならないように、コンパクトにして、みんなでボールを動かし、みんなでボールを奪い、高い位置をキープしてシュートレンジまで運ぶんですね。中盤でのボール回しと、バイタルエリアでのテクニックは抜群ですからね〜!!

 宮間選手の精度の高い丁寧なパスからスイッチが入り、小柄な川澄選手が、大柄な相手DFの背後から忍び寄り、スルスルと抜け出てくる場面なんて、まさに日本人特有のボール扱いのうまさとアジリティー能力の高さを生かしてましたもんね。

 ブラジルに圧勝なんて僕がやってた頃からすると考えられないっ!! 20年前だったと思うけど、セレソンマスター(リベリーノなんかで構成された40歳以上のチーム)にけちょんけちょんにされてたんだからね〜。

 そんななか、僕の本業である少年サッカーの試合を見てみると・・・。

 『とりあえず、蹴っちゃって、そこに身体能力高めの子が絡んだときだけ、チャンスになる・・・』って弱い国のアフリカサッカー???(おこられちゃう。。。)

 こんな光景よくみます。。。(なでしこ見てからみると同じスポーツにみえません。。。)

 まずは、奪われないようにキープしてから、すぐに縦に入れないで(縦が狙えるなら縦ですけど、そんな都合にいことばっかり起きませんからね!)、横に動かして、チャンスをうかがって、準備してから、攻める!!

 せっかく、なでしこがヒントをいっぱいくれてるのだから・・・。

このやり方だったら、子どもたちでも出来ますよ!! サッカー小僧たち!! まずは、ノージャッジで蹴るのをやめて、3本つないでから・・・攻めてみましょう!!

 絶対、良いサッカーになりますよ!!


◆筆者プロフィル◆
屋良 充紀(やら みつとし)
現役時代はブラジル、エクアドル、コロンビアでプレー、コロンビアではコーチも兼任。
帰国後、横浜FC泉Jrユースの監督として7年間指導。その後『JFAアジア貢献プロジェクト』で中東のシリアで未来のシリア代表選手を育成するべく、SFA(シリアサッカー協会)フットボールアカデミーを開校しヘッドコーチを務めた。アラビア語で『サッカー指導指針』をつくり、シリアは勿論のこと海を越えてアフリカ・スーダンでも高い評価を得ている。現在は横浜市でブラジルのストリートサッカーをヒントに遊び心をくすぐるサッカースクール、『エスコリーニャFC』に力を注いでいる。
ロベルト・屋良っティーニ