サッカーアラカルチョ

一覧に戻る

屋良っティーニの教えある記『グランコロンビア帝国の逆襲』

11・07・11
 始まりましたね〜コパ・アメリカ。これは僕が最も好きな大会なんですよね。本気の南米人の戦いが見られますからね。

 ファールはゆる〜く流しますので、当然、激しいプレーが多くなるし、それでゴチャゴチャ言わないし、スローインなんてライン割って投げたってOKですからね!?(それは、言いすぎました…)

 ですから、ワールドカップなんてよそ行きな感じに見えちゃってしょうがない。ホントはこれがヤツらの戦い方なんですよね〜。

 この大会をみてきて、変わってきた点が・・・
 「結局、ブラジルとアルゼンチンでしょ?」 みたいなことになっていたのが恒例だったんです。

 彼らが、自由奔放だからって他の国も自由ホンポウにやってたんですね。それが、ホンポウにやらなくなってきた。 んっ?!

 ブラジルに引き分けたベネズエラなんて、DFラインをピッとそろえて、嵐のように襲いかかってくる攻撃に耐えまくってましたからね。

 「ちゃ〜んと、ラインそろえられるようになったのね〜 お母さんうれしい。。」みたいな気持ちになっちゃいましたよ。 で、0対0。

 面白くなくても、ギンギラギンでさりげなく〜、でなくてもベネズエラはそれでも、いいんです!!

 アルゼンチンもボリビア、コロンビアと2戦を終えて、いまだ勝ちなし、両方引き分けに持ち込まれ、開催国なのに大苦戦↓ これは、まずいです↓↓。。。

 そして、このコロンビアがすごい↑↑↑ 本来の自由さを強調しつつもセンターバックのジェペスの統括するDF組織はめっちゃ頑丈!! メッシだって、テベスだってこじ開けられませんでしたとさ。。。

 攻撃はバルデラマ時代(古い?、いや古くないです。基準はいつもそこです!!)よりレンジの長いスルーパスで深い位置から前線にスルスルと、通す。トップには、こわもてなブラザーたちがウヒョウヒョと待ち構えています。どうです?この映像にあなたは、耐えられますか?!

 エクアドルだって中盤とDFラインで2ブロックを形成して“取りどころ”を決めてボールを奪う姿は、ヨーロッパのチームみたいですよ。

 ですから、「賢くなりましたね。。 やればできる子って信じてたから、お母さんうれしい(涙)」って気持ちになっちゃいました。

 余談ですが、エクアドル、コロンビア、ベネズエラ。これはその昔、同じ国でしたからね。
            左からエクアドル、コロンビア、ベネズエラの国旗

 だから、国旗似てるでしょ?そんな、3か国のなかでも、ズバリ優勝はコロンビア!

 さぁ、逆襲のはじまりです!!この3か国で大会を大いに沸かせてもらいましょう!!


◆筆者プロフィル◆
屋良 充紀(やら みつとし)
現役時代はブラジル、エクアドル、コロンビアでプレー、コロンビアではコーチも兼任。
帰国後、横浜FC泉Jrユースの監督として7年間指導。その後『JFAアジア貢献プロジェクト』で中東のシリアで未来のシリア代表選手を育成するべく、SFA(シリアサッカー協会)フットボールアカデミーを開校しヘッドコーチを務めた。アラビア語で『サッカー指導指針』をつくり、シリアは勿論のこと海を越えてアフリカ・スーダンでも高い評価を得ている。現在は横浜市でブラジルのストリートサッカーをヒントに遊び心をくすぐるサッカースクール、『エスコリーニャFC』に力を注いでいる。
ロベルト・屋良っティーニ