サッカーアラカルチョ

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屋良っティーニの教えある記『うちのなでしこちゃん』

11・04・11
 週末の校庭が使用禁止になったり、夜間のナイターでの活動も自粛になったりとサッカー少年たちにも少なからず大地震の影響が出ていますが、これは日本人みんなで乗り越えていかなければならないことですし、被災されている方のことを考えればサッカーができるだけでも贅沢ですよね。

 あらためまして、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

 でも、こんな時こそ、子どもたちにいっぱいサッカーをやらせてあげて、笑わせてあげたい!! 子どもたちが笑っていれば、世の中明るくなるってもんです!

 僕もサッカー関係者のはしくれとして『サッカーができること サッカーでできること』をやっていきます。。。

 そして4月に入り、僕のサッカースクールにも新しい子どもたちが入ってきて、にぎわっています!!

 バンビーノ(幼児クラス)から昇格(?)してきた子に、1年生になって入ってきたちょっとデキる子にライバル意識ビンビンで「1対1やろうぜ!」と宣戦布告する強気な子。。。

 半ば無理やりな感じでボールの奪い合いがはじまる姿を見ていると縄張り争いをする動物を見てるようで面白いです。

 自分がどんだけ出来るか、スゴイのかをみせつけたいんでしょう。
思わぬツワモノにギリギリ勝って、「チョ〜 よゆう!!」って捨てぜりふ吐いてましたけど、顔、マジでしたからね。。。必死だったんでしょう。

 そんななか、最近、頭角を現してきた4年生になる女の子たちが面白いんです!!

 まるで宮崎駿アニメに出てくる主人公のような容姿。長い髪を束ねて何か頼りない感じなのに、自慢の引き技で合気道の様に相手をかわしまくるセイコ。。

 ピッチ外でもならず者の男どもをまとめ上げ、姉御肌を発揮し、プレーでは前に強くたくましいドリブル突破が持ち味のサキ。。

 この2人、プレースタイルも性格も対照的、柔と剛な感じが見ていて面白いんですよね。しかも、男の子より覚えも早いし地味なこともコツコツできるし、何より器用。。

 そのせいか、野郎どもも“おんなに負けるわけにはいかん”みたいな空気になってすぐに飽きちゃうリフティングなんかも必死で食い付いてくるようになってきました。

 まずは、女の子たちから上手くなってもらうとチームってまとまるんだな〜なんてこっちも勉強になっちゃいます。

 そういえば〜。。。「6年生の時、オレとチカチャンで学級委員長やってたけど、チカチャンに任せっきりだったし、グイグイ引っ張ってくれたもんな〜」ってのを思い出しました。

 この代は、セイコとサキにやってもらいます!!


◆筆者プロフィル
屋良 充紀(やら みつとし)
現役時代はブラジル、エクアドル、コロンビアでプレー、コロンビアではコーチも兼任。
帰国後、横浜FC泉Jrユースの監督として7年間指導。その後『JFAアジア貢献プロジェクト』で中東のシリアで未来のシリア代表選手を育成するべく、SFA(シリアサッカー協会)フットボールアカデミーを開校しヘッドコーチを務めた。アラビア語で『サッカー指導指針』をつくり、シリアは勿論のこと海を越えてアフリカ・スーダンでも高い評価を得ている。現在は横浜市でブラジルのストリートサッカーをヒントに遊び心をくすぐるサッカースクール、『エスコリーニャFC』に力を注いでいる。
ロベルト・屋良っティーニ