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屋良っティーニの教えある記『何が始まるの?』

10・12・11
 さて、今年も残すところあとわずかですね。1年って早い!
W杯があったのついこの間だったのに、結構前のことみたい。
 
 アジア大会も男女共に優勝!これってすごいですよね〜。
ロンドンオリンピックも期待できそうですしね!
 
 2022年は残念でしたが、中東での開催には賛成です!
と、この様なメジャーなお話しは、著名な方々に任せておいて、今回も私は自分の得意分野で行きますよ。
 
 先日、とあるグラウンドで三つどもえの練習試合をした時のことです。
私の少年サッカーチーム、エスコリーニャFCの子どもたちの最近のお気に入りのアップは大縄跳びと1対1のボールキープで朝からハイテンションでピョンピョンやっておりました。(まぁ、普通のチームのアップじゃ見ないですよね!)

 その隣で、もう2チームのアップはと言うと、定番のブラジル体操。
サッカーのアップはブラジル体操って決まりでもあるのか、ブラジル体操やる少年チームって多いみたいです。まぁ、円になってラジオ体操みたいな古典的なのやるよりはましですけどね。。。
 
 私のチームも以前はやっていたんです。ブラジル体操。。。でも、やめたんです↓
なぜかというと・・・盆踊りみたいになっちゃうから・・・。
そう、日本の子がやると、そろえようとすることばっかり気になっちゃうのか盆踊り。

 掛け声も、「いちっ、にっ、さぁ〜んっ」ってやるから、なんかへん↓
あれは、やっぱり「ウン、ドイス、トレイス」ってやんないとね。しかも、みんな笑顔が無い。ブラジル体操、マジ顔じゃダメね。

 本家ブラジルではと言うと・・・。
まず、ブラジル体操をブラジル体操とは言わない。アケッシメントと言います。意味はそのままずばり『温める』。
 そう!温まりゃ〜いいんです!それも楽しく!ですから、大きな声でカウントしながら、軽やかなステップで身も心ものども温めるんですね。その姿は、まるでサンバを踊るかのようなんです。

 一方で、低い声で「いちっ、にっ、さぁ〜んっ」おまけに、マジ顔でカクカクした動きじゃ〜ね!?
 
 ですから、今回のピッチではこういうことに・・・。
つまらなそうな盆踊り風の団体が2列と、キャッキャと大騒ぎしながら大縄跳びやってる一見おバカさんグループ。そこだけ見たら、この後、サッカーが始まるとはとても思えませんでした。

 何はともあれ、ブラジル体操は笑顔で、ねっ!
 
 
◆筆者プロフィル
屋良 充紀(やら みつとし)
現役時代はブラジル、エクアドル、コロンビアでプレー、コロンビアではコーチも兼任。
帰国後、横浜FC泉Jrユースの監督として7年間指導。その後『JFAアジア貢献プロジェクト』で中東のシリアで未来のシリア代表選手を育成するべく、SFA(シリアサッカー協会)フットボールアカデミーを開校しヘッドコーチを務めた。アラビア語で『サッカー指導指針』をつくり、シリアは勿論のこと海を越えてアフリカ・スーダンでも高い評価を得ている。現在は横浜市でブラジルのストリートサッカーをヒントに遊び心をくすぐるサッカースクール、『エスコリーニャFC』に力を注いでいる。
 
ロベルト・屋良っティーニ